この記事を読んでいるあなたは、上記のように考えているかもしれません。
給与計算ソフトはこれまで時間をかけて計算していた給与を自動で算出できるソフトです。
業務効率化のために、給与計算ソフトの導入を検討している担当者の方も多いのではないでしょうか。
この記事ではおすすめの給与計算ソフトや比較する際のポイントについてわかりやすく解説していきます。
参考文献:仕事管理と労働時間/佐藤 厚(法政大学)
- 給与計算ソフトとは自動で給与計算を行うシステムのことを指す
- 給与計算ソフトの種類は主にインストール型(買い切り型)とクラウド型の2種類
- 給与計算ソフトの選び方は企業規模に合ったものを選ぶことなど
- 給与計算ソフトを導入する際は、既存のシステムとの連携性などに注意する
- 必ず、複数の会社の資料を比較する
目次
給与計算ソフトとは
まず、そもそも給与計算ソフトとは何かについてご紹介いたします。
給与計算ソフトとは、従業員の勤怠情報をもとに自動で給与計算を行うシステムのことです。
給与計算で行う、割増賃金や各種手当、所得税などの計算を自動で算出してくれるため業務効率化も期待できます。
また、給与計算ソフトによっては法改正による変更が自動反映されるので、給与計算ミスの防止にもなります。
給与計算ソフトには、エクセルを活用するもの、パソコンに直接インストールするもののほか、近年ではクラウド型ソフトの人気も高まっているようです。
さらに給与計算ソフトは勤怠管理システムと連携させることにより、さらに効率的な業務を実践可能になります。
そのため給与計算ソフトの導入をお考えの場合は連携性の高いものを選んでおくとよいでしょう。
給与計算ソフトの選び方
給与計算ソフトを導入するときに、その他の業務もまとめて効率化できるものを選ぶのが最適です。
給与計算ソフトには「クラウド型」「インストール型」の2つがあるので資料から確認しましょう。
クラウド型は、導入コストと手間が抑えられ企業の規模に対応させることができます。
インストール型は、買い切りタイプが多く、ランニングコストを抑えることができます。
初期費用を抑えるためにクラウド型を導入する企業が多いですが、ある程度運用していくうちに他の機能も必要になり拡張機能を買い足すと、結局インストール型よりコストがかかってしまったという事例がよくあります。
比較をせずに導入してしまい、複数年契約のため不満に思ってもすぐに解約できなかったり、他社の無料トライアルと試してから導入すればよかったなどの後悔の声もあります。
よく確認せずに導入してしまうと、拡張機能やオプションを入れることになり導入コストや工数が多くかかってしまうことがあるので、必ず複数の会社の資料を比較して導入しましょう。
自社に最適なサービスを導入するために、一括資料請求を利用して比較してみてください。
【比較表】給与計算ソフトのおすすめ10選一覧
これから紹介する10個の給与計算ソフトを比較すると以下の表のようになります。
明細電子化機能 | マイナンバー管理機能 | スマホ対応 | 資料請求 | |
---|---|---|---|---|
やよいの給与計算21 | △ | ◯ | 不明 | →資料を見る! |
PCA給与DX | △ | 不明 | 不明 | →資料を見る! |
スマイルワークス | – | – | – | →資料を見る! |
フリーウェイ給与計算 | 不明 | 不明 | 不明 | →資料を見る! |
給与奉行クラウド | ◯ | ◯ | 不明 | →資料を見る! |
ジョブカン給与計算 | ◯ | ◯ | ◯ | →資料を見る! |
人事労務freee | ◯ | ◯ | ◯ | →資料を見る! |
COMPANY給与計算 | 不明 | 不明 | 不明 | →資料を見る! |
GLOVIAきらら 人事給与 | 不明 | 不明 | 不明 | →資料を見る! |
ワーククラウド | 不明 | 不明 | 不明 | →資料を見る! |
表を見てわかるように、給与計算ソフトごとに対応している機能が様々あります。
そのため、自社に合ったソフトを導入するには、複数の会社の資料を比較する必要があります。
しかし給与計算ソフトの会社に1社ずつ問い合わせするのは非常に効率が悪いです。
そこで、一括資料請求を利用して効率よく給与計算ソフトを導入してください。
【少人数・個人事業主】おすすめ給与計算ソフト4選
数ある給与計算ソフトの中でも、従業員が30人いないような小規模な会社、もしくは個人事業主におすすめのものは主に以下の4つです。
それぞれの給与計算ソフトについて詳しく見ていきましょう。
やよいの給与計算21
やよいの給与計算21は給与計算に特化したシンプルなソフトです。
年末調整などの難しい業務は行なえませんが、初心者でも操作しやすいようなソフトになっています。
給与計算に関する知識がなくても気軽に運用できます。
給与計算や明細の発行など、機能をしぼったソフトで、インストール型です。
機能
明細電子化機能 | △ |
---|---|
マイナンバー管理機能 | ◯ |
スマホ対応 | 不明 |
口コミ
月々の給与計算は、勤怠管理ソフトの集計データをインポートして、処理しています。
社会保険は、算定基礎届の作成が便利ですね。2021年から押印が不要になったので、作成したデータをPDFにして、健康保険組合のサイトにアップすれば完了します。年末調整も令和2年分は変更点が多いと聞いていましたが、[年末調整ナビ]のガイドに従って作業を進めるだけで問題なく処理できました
出典:弥生公式
1人で業務を行っていますが、実は困ったことはないんです。わからないことがあるときは、いつもサポートサイトで調べて解決しています。イラストが使われていて、とてもイメージしやすいですね。法令改正などの情報は『弥生 マイポータル』のメッセージが、パソコンを起動するたびに教えてくれます(笑)。
出典:弥生公式
給与計算に加えて、賞与・昇給、社会保険などの業務も弥生給与で行っています。最近ファームバンキングも使い始めて、銀行に行く手間が省け、時間短縮になり少し楽になりました
出典:弥生公式
料金プラン
27,000円~
PCA給与DX
PCA給与DXは給与の計算に特化したソフトです。
給与計算、賞与計算はもちろんのこと、年末調整や算定基礎届など給与計算に関する幅広い業務に対応しています。
それでいて簡単に計算できるため、多くの企業から選ばれています。
ちなみに、PCA給与DXはPCAクラウドというソフトの一部の機能のみを厳選したものです。
PCAクラウドでは、給与計算以外に、人事に関する業務の自動化をすることができます。
文字通り、クラウド型のソフトになっています。
機能
明細電子化機能 | △ |
---|---|
マイナンバー管理機能 | 不明 |
スマホ対応 | 不明 |
口コミ
PSIPのサポートで感心したのが、当社の開発系の社員が質問をする機会も多いのですが、そのレスポンスが速いことです。技術的な難しい質問をしても数時間程度で答えが返ってきて、その内容も的確。こちらのやりたいことをすぐに理解してくれるので、連携についても、問題なく進められると考えました。
出典:PCA公式
料金プラン
要お問い合わせ
※2ユーザーの場合、月額24,750円
スマイルワークス
スマイルワークスはバックオフィス業務を効率化できる、ERPシステムです。
ERPシステムとは、人事に限らず、販売、会計など幅広い領域をカバーして効率化できるシステムです。
給与計算以外にも、さまざまな業務を効率化させたい企業におすすめです。
給与計算周りでは、勤怠情報の入力から給与明細の作成まで幅広く対応しています。
機能
明細電子化機能 | 不明 |
---|---|
マイナンバー管理機能 | 不明 |
スマホ対応 | 不明 |
口コミ
スマイルワークスの口コミはありませんでした。
料金プラン
初期費用 | 月額料金 | |
---|---|---|
SmileWorks-Lite (ユーザー数:3ID) | 10,000円 | 9,000円 |
SmileWorks-Std (ユーザー数:5ID) | 30,000円 | 18,000円 |
SmileWorks-Pro (ユーザー数:10ID) | 50,000円 | 45,000円 |
フリーウェイ給与計算
フリーウェイ給与計算はシンプルな機能を持ったクラウド型の給与計算ソフトです。
なんと、従業員5人までなら永久に無料で使うことができるのが魅力的なソフトです。
初めての利用でもわかりやすい操作性になっています。
とりあえず給与計算を自動化してみたいものの、あまり予算はかけたくない企業におすすめです。
機能
明細電子化機能 | – |
---|---|
マイナンバー管理機能 | – |
スマホ対応 | – |
口コミ
フリーウェイは社会保険や所得税の情報がいつでも最新の状態なので、アップデートをする必要がありません。しかも、IDとパスワードさえあればどのパソコンでも作業ができます。例えば弊社の場合、新潟市内の営業所で入力作業をして、佐渡島の本社にいる従業員に数字を確認してもらう、といった作業が可能です。その点が導入の決め手になりました。
出典:フリーウェイ公式
無料版があったので、使いやすいかどうかテストできた点が良かったですね。どれだけ良いシステムでも、自分にとって「使いづらいな」と感じたら意味がありません。無料版で操作性をチェックした結果、「使いやすい」と感じたのも大きかったです。他の給与計算ソフトと比べても安価なので、「これで月に50人ほどの給与計算ができるのだったら、安いな!」と思いましたね。
出典:フリーウェイ公式
5人まで無料という点もそうなのですが、クラウド型の給与計算ソフトだという点も大きかったです。パソコンにインストールするタイプだと、所得税の法令などが変更になった際に自分自身でバージョンアップする必要がありますが、クラウド型だと自動的にバージョンアップしてくれます。常に最新の状態で利用できるのは、クラウド型の大きな魅力だと思います。
出典:フリーウェイ公式
料金プラン
初期費用 | 月額料金 | |
---|---|---|
無料版 | 無料 | 無料 |
有料版 | 無料 | 1,980円 |
【中小企業】おすすめ給与計算ソフト3選
数ある給与計算ソフトの中でも、従業員が30~300人程度の中小企業におすすめなのは以下の3つです。
それぞれの給与計算ソフトについて詳しく見ていきましょう。
給与奉行クラウド
給与奉行クラウドは給与計算に特化したインストール型の給与計算ソフトです。
労務の専門家である社労士も導入するほど信頼されているシステムです。
給与計算に関する基本的な業務から、企業独自の計算ルールまで設定することができます。
給与奉行クラウドはサポート体制の手厚さも魅力的で、チャットはもちろん、リモート画面共有でサポートを受けることもできます。
機能
明細電子化機能 | ◯ |
---|---|
マイナンバー管理機能 | ◯ |
スマホ対応 | 不明 |
口コミ
面倒な保険料計算が自動化され、作業ミスを心配する必要がなくなった。
さらに、給与明細の配付作業がゼロに出典:給与奉行クラウド
勤怠集計から給与明細配付までの時間を5日間削減することに成功。
社会保険労務士・税理士の計算・チェックも並行して行えるようになった出典:給与奉行クラウド
料金プラン
初期費用 | 月額料金 | |
---|---|---|
Eシステム | 0円 | 5,000円 |
Aシステム | 50,000円 | 8,000円 |
Bシステム | 60,000円 | 15,000円 |
Sシステム | 70,000円 | 20,000円 |
ジョブカン給与計算
ジョブカン給与計算は給与計算に特化したソフトです。
給与の自動計算からWeb明細まで基本的なことから、細かい部分まで配慮が行き届いている給与計算ソフトです。
出力したい項目を選択できたり、かゆいところまで手が届くソフトです。
他のジョブカンシリーズと一緒に用いると、さらに便利です。
機能
明細電子化機能 | ◯ |
---|---|
マイナンバー管理機能 | ◯ |
スマホ対応 | ◯ |
口コミ
大前提として、クラウド上でバックオフィス業務が一元管理ができることが重要でした。
それに加えて全国に展開している店舗ごとにシフトパターンや勤務体系が異なるため、それに合わせた細かな設定が可能なことや、拡張性が高いことに魅力を感じたため導入に踏み切りました。出典:ジョブカン給与計算公式
導入に当たって、無料期間があったので、その期間を活用して設定を進めていきました。まずは、少数で一部署から行っていましたが、そこから徐々に利用人数を増やしていきました。無料期間で勤怠管理がしっかりできるようになって、管理がぐっと楽になったことを感じました。また、全従業員が問題なく使えそうという形となり、導入に至りました。
出典:ジョブカン給与計算公式
料金プラン
初期費用 | 月額料金 | |
---|---|---|
無料プラン | 0円 | 0円 |
有料プラン | 0円 | 400円 ※ユーザー1名あたり |
人事労務freee
人事労務freeeは給与計算に加えて、人事労務に関する業務の全般を一貫して管理できるサービスです。
給与計算はもちろんのこと、入退社手続き、マイナンバーの収集など多くの業務の効率化に貢献します。
人事労務の業務をできるだけ少人数でこなしたい企業を中心におすすめできます。
機能
明細電子化機能 | ◯ |
---|---|
マイナンバー管理機能 | ◯ |
スマホ対応 | ◯ |
口コミ
従業員の大半は技術者で、経理や人事の担当者が専任でいない組織なので、バックオフィスは極力効率化できる仕組みにしています。バックオフィス業務をしている知人から「いろいろなソフトを試した結果、freeeが一番良かった」という話を聞いていたので、会計ソフトも人事労務ソフトもは設立当初からfreeeを使っています。freee会計はカードや銀行口座と自動で連携できるので、入力の手間がかからないのがいいですね。
出典:freee公式
料金プラン
月額費用 | |
---|---|
ミニマムプラン | 1,980円~ |
ベーシック | 3,980円~ |
プロフェッショナル | 8,080円~ |
エンタープライズ | 要お問い合わせ |
【中堅・大企業】おすすめ給与計算ソフト3選
数ある給与計算ソフトの中でも、従業員が300人以上いる中堅・大企業におすすめのものは以下の3つです。
それぞれの給与計算ソフトについて詳しく見ていきましょう。
COMPANY給与計算
COMPANY給与計算は株式会社Works Human Intelligenceが提供するソフトです。
給与計算から労務管理まで幅広い業務を効率化できるソフトになっています。
あらゆる業種に対応していて、多くの大手企業で採用されています。
大企業ならではの福利厚生制度にも対応できるのがうれしいですね。
機能
明細電子化機能 | 不明 |
---|---|
マイナンバー管理機能 | 不明 |
スマホ対応 | 不明 |
口コミ
COMPANY給与計算に口コミはありませんでした。
料金プラン
要お問い合わせ
GLOVIAきらら 人事給与
GLOVIAきらら 人事給与は給与計算はもちろん、販売、会計、人事給与業務のすべてに対応しているシステムです。
業務に合わせて使いたい機能だけ選べて無駄なく低コストで運用できます。
システムに関する質問にもワンストップで対応してくれるのが嬉しいですね。
機能
明細電子化機能 | 不明 |
---|---|
マイナンバー管理機能 | 不明 |
スマホ対応 | 不明 |
口コミ
GLOVIAきらら 人事給与に口コミはありませんでした。
料金プラン
基本サービスは月額1万5000円
ワーククラウド
ワーククラウドは人事労務管理クラウドサービスです。
勤怠管理から給与計算までひとつのソフトで効率化できます。
給与はワンクリックで自動計算されて、勤怠はタイムカードが不要で交通系ICカードでの打刻が可能です。
その他、賞与計算、マインバー管理などさまざまな業務に対応しています。
機能
明細電子化機能 | 不明 |
---|---|
マイナンバー管理機能 | 不明 |
スマホ対応 | 不明 |
口コミ
ワーククラウドに口コミはありませんでした。
料金プラン
要お問い合わせ
給与計算ソフトの主な機能
給与計算ソフトでは、基本給と勤怠データによる賃金の割り出し、各種手当・保険料・税金などの計算を一括で行えます。
さらに、給与明細書の作成や源泉徴収、年末調整に対応している製品もあります。
こちらの章では給与計算ソフトに備わっている便利な機能5つについてご紹介いたします。
計算方式の設定機能
正社員やアルバイトといった雇用形態や労働契約にあわせて、給与の算出に使用する計算式を設定します。
設定したフォームを個人別にカスタマイズしたり、よく使う計算式を保存したりできるので、入力の手間を削減可能です。
自動計算機能
設定した計算式に基づいて、基本給やさまざまな手当、税金などの計算業務を自動で行います。
複雑な計算処理を自動で行い経理担当者の負担を軽減するとともに、ミスのない給与計算を実現します。
給与明細電子化機能
給与明細や各種帳票、銀行提出資料などをソフトウェア上で作成し、電子データとしてメールやクラウド上で配布できる製品もあります。
印刷すれば紙やインクなどのコストはかかりますが、ペーパーレスによってそのようなコストを削減する効果も期待できます。
さらに、従業員名と書式を設定すれば自動でレイアウトされるようになっており、書類作成の手間も省けるでしょう。
勤怠データ管理機能
勤怠管理システムとの連携で、従業員ごとの就業データを給与計算ソフトに自動で入力でき、給与計算がよりスムーズに行える製品もあります。
勤怠管理と連携すれば毎日リアルタイムで給与計算を行うため、毎月の締め日に全従業員の勤怠表を見ながら給与計算があっているか確認する必要がなく、業務を平準化できます。
バージョンアップ機能
税制改正があり給与計算の方法が変化した場合は、ソフトウェアメーカーがバージョンアップなどの対応を行います。
給与計算の担当者が法改正などにあわせて計算式を変更する必要はなく、常に最新の法令に対応した給与計算システムを使用できます。
給与計算ソフトの提供形態
給与計算ソフトは、主にインストール型(買い切り型)とクラウド型の2種類に分けられます。
ここではそれぞれの提供形態の特徴、導入するメリット・デメリットを比較します。
インストール型(買い切り型)の給与計算ソフトのメリット
給与計算を自動化
給与計算の多くの部分をソフトウェアで行い給与計算を自動化できるのが、給与計算ソフトを利用するメリットです。
手入力が減ることにより、業務を効率化し、計算の正確性を向上することができます。
さらに、業務効率化の結果、人件費の削減や人員配置を工夫するなどの効果も期待できます。
法改正対応を自動化
上述のような税率や保険料率、法制改正などに対し、ソフトウェアベンダーがバージョンアップなどの対応を行う点も、給与計算ソフトを利用するメリットの1つです。
給与計算担当者が情報収集を行い計算式を変更するといった手間は必要なく、いつでも正確に給与計算を行うことができるでしょう。
またこれにより、法改正に気づかずうっかりと違法になるという事態も避けられます。
属人性の排除
給与計算ソフトは、あまり知識のない担当者でも使用できるよう設計されていたり、各種のサポートがついていたりするケースが一般的です。
このため、担当者の退職や配置転換があっても、後任の担当者が対応し、正しい給与計算業務をスムーズに始めることが可能となります。
属人性を排除することで、人員配置の自由度を高めることができます。
インストール型の給与計算ソフトのデメリット
法改正対応のため、バージョンアップの更新料や再購入費がかかる
バージョンアップの更新料や再購入が必要となるのがインストール型給与計算ソフトのデメリットとなります。
前述の内容になりますが、税率や保険料の変更、法改正はそれぞれ1年に1回かそれ以上にあります。
バージョンアップのたびに、費用の負担やアップデートの手間がかかることは、導入前の意思決定の際に考慮するべきでしょう。
データ破損・消失の対策が必要
インストール型の給与計算ソフトでは、給与計算データがPCのローカルディスクに保存されているケースが多いです。
そのためPCの故障や紛失などでデータが破損・消失した際、データを復元できない可能性やソフトウェアが使用できなくなる可能性があります。
不慮の事態にそなえて、日頃バックアップをとるなどの一手間が必要となりますし、再購入が必要になるかもしれない点は頭の片隅においておきたいところです。
クラウド型の給与計算ソフトのメリット
インストール型の給与計算ソフトと比較されるのが、クラウド型の給与計算ソフトになります。
インストール型ソフトウェアのメリットである給与計算の自動化や属人性の排除といった点はクラウド型も同様です。
インストール型のデメリットをクラウドのよさで解消するのがクラウド型の給与計算ソフトです。
具体的なメリット・デメリットは次のようなものになります。
法改正対応をより自動化してスピードアップ
ソフトウェアベンダーが法改正対応を行なうのはインストール型のソフトウェアと同様です。
しかし、クラウド型はその対応スピードとさらなる自動化がメリットとなります。
インストール型では1年に1回や数ヶ月に1回のバージョンアップが提供されユーザーの手でアップデートする必要がある一方、クラウド型は法改正対応は開発され次第サービスに自動的に反映・提供されます。
更新料や再購入費なしでバージョンアップ可能
上記の対応スピードに加えて、バージョンアップの更新料を必要とせず、毎月の給与計算ソフトの利用料だけで最新バージョンを利用できるのもクラウド型の強みとなります。
データのバックアップが自動
クラウド型の給与計算ソフトの場合、データ自体がクラウドにあるため、バックアップはすべて自動でクラウドに保存されます。
個別にバックアップをする手間が省けます。
クラウド型は自宅など別のPCで利用するのにも、同一アカウントであれば再購入費や追加の利用料を必要としないのも特長です。
クラウド型の給与計算ソフトのデメリット
操作スピードが落ちる場合もある
大きなデータを処理する際に操作が遅くなる場合がある点は、クラウド型給与計算ソフトのデメリットとなります。
給与計算ソフトにかかわらずオンラインで作業を行なう際には必ずつきまとう問題です。
従業員規模が100名を超えるような企業がクラウド型の給与計算ソフトを検討する場合には、予めソフトウェアベンダーに対応人数は何人の想定かどうか、操作感はどのようになるかを問い合わせることをおすすめします。
給与計算ソフトの選ぶ4つのポイント
給与計算ソフトを選ぶ時のポイントとしては、主に以下の4つが挙げられます。
以下、詳しくご紹介していきます。
企業規模に合ったものを選ぶ
給与計算ソフトの選び方についてまず挙げられるのは、企業規模に合ったソフトを選ぶことです。
給与計算ソフトには中小企業がお得に利用できるように作られたものから、大企業が使いやすいように作られたものまであるからです。
具体的には、大企業の場合は中小企業より給与計算業務が複雑になりがちです。
なぜなら、大企業では雇用形態、給与体系、働き方などが多様化していることが多いからです。
大企業が給与計算ソフトを選ぶ場合、自社の状況に合わせてカスタマイズ可能なソフトなどを選ぶと良いでしょう。
一方、中小企業であれば、シンプルで料金が低いソフトのほうがメリットが大きいと言えます。
業務フローに応じて選ぶ
給与計算ソフトの選び方としては、業務フローに応じて選ぶことも挙げられます。
たとえば、給与計算だけを担当するソフトが欲しいのか、それとも人事の業務全般を自動化できるソフトがほしいのかで選ぶべきソフトは変わってくるからです。
給与計算ソフトの中には、給与計算だけができるシンプルなものから、多機能型のもの、人事の業務全般を効率化できるものまで多くあります。
給与計算ソフトを選ぶ時には、まずは何を実現したいのか明らかにすると良いでしょう。
勤怠管理の方法で選ぶ
給与計算ソフトは勤怠管理の方法から選ぶという選び方もあります。
給与計算ソフトはその性質上、社員の勤怠に関する情報が必要です。
すでに勤怠管理システムを導入している場合には、勤怠管理システムと相性の良いソフトを選ぶと良いでしょう。
また、勤怠管理をアナログな方法で行っている場合には、勤怠管理までできる給与計算ソフトを選ぶのも良いでしょう。
複数の会社の資料から選ぶ
上記3つのポイントを考慮した上で、該当する給与計算ソフトを複数の会社の資料を比較して判断することが大切です。
自社に最適なサービスを選定する際に、比較する資料が多いほど導入に失敗してしまうリスクを下げることができます。
一括資料請求を利用し、多くの会社を効率よく比較することが大切です。
給与計算ソフトを比較する際の注意点4選
給与計算ソフト導入に失敗してしまう事例も少なくありません。
失敗の原因は、導入したシステムだけの問題ではなく「自社に適した製品を選べなかった」企業側にも責任がある場合が多いのです。
こちらの章では、給与計算ソフトを比較する上での注意点4点をご紹介いたします。
導入目的を明確にする
なぜ給与計算システムを導入しようとしているのかという導入目的が明確でないと、費用対効果が合わないといった結果に至ってしまうことがあります。
コスト削減や業務効率の向上など目的が決まったら、どのくらい削減したいのか、どれくらいの工数を削減するべきなのかといった具体的な数字まで落とし込みましょう。
そうすることで、システム選定の際にも、目的に対して適切な製品かどうか優先度の高い機能で比較が可能です。
また、目的を明確にしておけば、導入後にも効果的な運用がなされているのかを判断することができるようになります。
自社にあった形態の製品を選ぶ
製品を検討する際に、どんな提供形態の製品を選ぶのかといった視点は重要です。
先述した通り、提供形態は大きく2種類に分けることができ「クラウド型」と「パッケージ型」があります。
それぞれのメリットを理解した上で、自社の導入目的や活用イメージに合った形態を選ぶ必要があるといえます。
使いやすい製品を選ぶ
既存のシステムや運用手段から新たな給与計算システムへ移行した際に、使いづらい問題が発生するかもしれません。
これを防ぐためには、従業員に新しいシステムに求めることを事前にヒアリングしたり、導入検討している製品のデモを体験し、求める「使いやすさ」を満たしているのかを確認する必要があります。
既存システムとの連携性があるか
給与計算業務は、さまざまなデータが必要になるため、勤怠管理システムや会計ソフトとの連携が前提として考えたほうが良いでしょう。
まずは既存システムとの連携性があるのか否かを確認する必要があります。
おすすめの給与計算ソフトのまとめ
給与計算ソフトの導入に当たっては「他システムとの連携」や「勤務形態の多様化や法改正への対応」にかかわる失敗がよく見受けられます。
そして、いずれの失敗についても安易に安価なシステムを導入してしまうことで引き起こされる可能性の高い失敗です。
給与計算システムの導入に当たっては、価格だけでなく機能設計の柔軟性やサポート体制も十分に考慮することが必要となります。
ですので、必ず複数の会社の資料を比較して、自社に最適な給与計算ソフトの導入をしましょう。
そこで、一括資料請求を利用して、効率よく給与計算ソフトを導入しましょう。