株式会社インプル 代表取締役 西嶋 裕二

革新技術「React Native」を操る、アプリ開発の注目株が札幌に

株式会社インプル 代表取締役 西嶋 裕二

「React Native(リアクトネイティブ)」という技術をご存じだろうか。熾烈な競争が繰り広げられているスマートフォン(以下、スマホ)アプリ業界で、アプリ開発におけるこれまでの常識を覆すものとしていま、もっとも注目される技術のひとつだ。そんな技術を操り注目を集める開発会社が、札幌に本社を置くインプルである。「先進技術で革命を起こす」を経営理念に掲げる同社代表の西嶋氏に、React Nativeを活用したアプリ開発の魅力などを聞いた。

※下記は経営者通信56号(2021年3月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

開発の時間とコストを圧縮し、競合の一歩先を行くアプリを

―事業内容を教えてください。

 Webシステムや業務系システムのほか、スマホアプリの開発業務を中心に展開しています。なかでもスマホアプリの開発業務は、スマホの登場以来10年以上手がけ続けています。アプリの開発技術は日進月歩で発達するなか、5年ほど前に、これまでのパラダイムを大きく変える開発用フレームワークの「React Native」が誕生しました。当社には、この先端技術を使いアプリを開発できる強みがあります。

―どういった技術ですか。

 iOS(※)とAndroid OS(※)の両方で動くアプリを開発できる画期的な技術です。通常のアプリ開発の場合、iOSだとObjective-CやSwift、Android OSならJavaやKotlinといった具合に、それぞれ異なるプログラミング言語が必要です。これに対して、React Nativeを使えば、両OSのアプリをひとつの言語でいちどに開発できるのです。さらに、これまでのクロスプラットフォームのようなWebベースアプリと違い、それぞれのOSのネイティブコードに変換されるため、動作速度や機能の制限はほぼありません。

 5年ほど前にFacebook社が開発した技術で、Facebook以外にも、Instagram、Airbnb、Skypeなど、世界中にユーザーをもつ先端プラットフォーマーのアプリで使われています。開発からまだ5年の新しい技術であるため、扱えるエンジニアの絶対数は多くありません。特に日本国内では、ようやく知られ始めたとはいえ、実際の採用は一部のプラットフォーマーにとどまっているのが現状です。

※iOS:Appleが開発・提供するモバイル端末向けOS(基本ソフト)。「iPhone」や「iPad」などに搭載されている
※Android OS:スマーフォンやタブレット端末などモバイル端末向けのOSのひとつ。iOSと並び、モバイル端末向けの「2大OS」とされる

―React Nativeを使うことで、どのようなメリットがあるのでしょう。

 まずは、両OSのアプリを同時に開発できるため、開発にかかる時間とコストを大幅に削減できます。開発するアプリの規模や内容にもよりますが、これまで当社が手がけた例でいえば、時間、コストともに約3分の2に圧縮できます。そのぶん、次なるアプリ開発に向けて、仮説にもとづいた施策、効果検証、改善といったプロセスをスピーディに繰り返せるため、経営リソース上の余裕が生まれ、競合の一歩先を行くアプリ開発につねに挑戦できます。

 また、リリース後の機能追加やブラッシュアップも両OSでいちどに行えるため、ユーザーの囲い込み戦略でリードするには必須の技術と言えますし、アジャイル開発(※)にも向いています。

※アジャイル開発:大きな単位ではなく、小単位で実装とテストを繰り返して開発を進めていく手法のこと

多くの経営者が注目する技術、東京からわざわざ開発依頼が

―採用実績を教えてください。

 これまで50以上におよぶプロジェクトのアプリ開発で採用されてきました。約3,000万人のユーザーが使う飲食店・医療機関の予約アプリのほか、銀行残高照会アプリ、スーパーマーケットの会員向けアプリなどさまざまです。

 このReact Nativeは、アプリ開発で差別化を図りたい多くの経営者が注目し始めており、東京の企業が札幌の当社へわざわざ開発を依頼しに来る状況です。また、新しい技術ゆえに、エンジニアによる習得具合によってシステム会社のクオリティに大きな差も出ます。そのため、開発を思うように進められず、途中で契約を打ち切ってまで、当社へ新たに依頼するケースも少なくありません。私たちは、React Nativeがリリースされた当初から研究し、開発に向けた試行錯誤を繰り返し続けたため、周囲から「React Nativeのリーディングカンパニー」と位置づけられているのだと思います。

―アプリ開発を成功させたい経営者にアドバイスをお願いします。

 React Nativeの活用で、ユーザーに使い続けてもらえる競争力のあるアプリ開発に近づけます。しかし、それを実現するには、React Nativeを扱える技術力だけでは十分ではありません。クライアントが求めるアプリの内容を正確に理解し、それを要件にまとめ、もっとも効率的な開発のためにどう設計するか。そういった上流工程をしっかりと構築し、ときにクライアントの要望に応じて臨機応変に対応する力も必要です。「先進技術で革命を起こす」という経営理念を掲げている当社は、アプリ開発の最先端を走り続けるために日々研究しています。競争力のあるアプリ開発を考えている経営者の方は、ぜひ当社にご連絡ください。

西嶋 裕二(にしじま ゆうじ)プロフィール

1973年、北海道生まれ。立命館大学理工学部出身。株式会社ソフトフロントホールディングスなどを経て、株式会社コネクトテクノロジーズ(現:株式会社ジー・スリーホールディングス)で金融機関向けモバイルアプリ開発事業に携わる。2011年、株式会社インプルを設立し、代表取締役に就任。

株式会社インプル

設立 2011年6月
資本金 500万円
従業員数 50名(役員、子会社を含む)
事業内容 Webシステム・業務系システム・スマートフォンアプリの開発、運用など
URL https://impl.co.jp/
React Nativeに関する
お問い合わせはコチラ
0120-347-103(受付時間 平日10:00~17:00)
info@impl.co.jp
※このサイトは取材先の企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。ユーザーは提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。自己の責任において就職、転職、投資、業務提携、受発注などを行ってください。くれぐれも慎重にご判断ください。