日本近代化の立役者《第1回 幕末~明治前期 編》

【まとめ】王と呼ばれた経営者たち

日本近代化の立役者《第1回 幕末~明治前期 編》

 アメリカの石油王ジョン・ロックフェラー、発明王トーマス・エジソン。彼らは自らの才覚で一代にして巨万の富を築き、「〇〇王」と称された。そして実は日本にも「〇〇王」がいた。今回は日本近代化の立役者となった日本の「〇〇王」たちをまとめてみた。

発明王 田中 久重 (たなか ひさしげ)

 1799年生~1881年没。福岡県久留米市生まれ。東芝グループの創始者。電信機を作る田中製造所を創業した。田中製造所は後に東京芝浦電気株式会社となり、それが現在の東芝グループとなっている。からくり人形の仕掛けを次々に考案したことから、「発明王」、「からくり儀右衛門」などと呼ばれた。

海運王 岩崎 弥太郎 (いわさき やたろう)

 1835年生~1885年没。高知県安芸市生まれ。三菱グループの創始者。土佐藩士。土佐藩の海運事業を担う九十九商会で経営者に抜擢されると、後に同社を三菱商会とし、現在の三菱グループの源流となった。貿易立国を掲げ、日本の海洋国家としての礎を築いた弥太郎は、「海運王」と呼ばれた。

銀行王 安田 善次郎 (やすだ ぜんじろう)

 1838年生~1921年没。富山県富山市生まれ。安田財閥の創始者。安田銀行(現 みずほフィナンシャルグループ)、明治安田生命、東京建物などを創業した。1882年に日本銀行(※)が設立されると理事に就任するなど、銀行家として数々の功績を残し、「銀行王」と呼ばれた。

※日本銀行:日本の中央銀行。

山林王 土倉 庄三郎 (どぐら しょうざぶろう)

 1840年生~1917年没。奈良県吉野郡生まれ。吉野郡を中心に山林経営を手掛けた。吉野川の水路改修や吉野鉄道の設立にも携わる。山縣有朋首相から「樹喜王」の称号を与えられ、「日本林業の父」、「山林王」と呼ばれた。

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