株式会社スタイル・エッジ 代表取締役 島田 雄左

顧客獲得に悩む士業を救う、IT活用術と人材戦略とは

株式会社スタイル・エッジ 代表取締役 島田 雄左

弁護士や司法書士、税理士といった士業は、広告宣伝が長らく規制されていたため、良くも悪くも顧客獲得に労力を割く必要がなかった。しかし、広告規制の緩和により、営業活動に注力し、顧客を次々に増やす士業が現れる一方、顧客をうまく獲得できずに頭を悩ませている士業も少なくない。そうしたなか、司法書士の肩書を持ち、士業や医業などに向けた総合支援を手がけるスタイル・エッジ代表の島田氏は、「士業や医業は、IT活用と、カスタマーサクセスを実現する人材戦略の両輪で、顧客を効率的に獲得できるようになる」と話す。それはどのような方法なのか。士業にフォーカスして、同氏に詳細を聞いた。

まずは情報基盤を整備して、データ活用できる体制構築を

―顧客獲得に悩む士業は多いのでしょうか。

 多いですね。かつて士業は、業界団体が広告を自主規制していたため、顧客獲得に向けた営業活動をしてきませんでした。その影響もあり、広告が自由にできるようになったいまでも、マーケティングや顧客対応の意識が低い士業は少なくありません。実際、私は以前、司法書士として働いてきたなかで、せっかく高い専門スキルを持っているのに、なかなか顧客を獲得できずに悩んでいる仲間を大勢目にしてきました。

 士業のみなさんは、営業活動に本腰を入れて取り組まなければ、「より多くの困っている人を救う」という社会貢献性の高い事業を継続することが困難な時代になってきているのです。しかし、「集客の経験がなく、その方法がわからない」「問い合わせが来ても、業務が忙しくて丁寧に対応できず、顧客獲得の機会を逃してしまう」といった悩みを抱える士業の方々は少なくないでしょう。私はそういった方々に対し、IT活用と、カスタマーサクセスを実現する人材戦略の両輪で、見込み客を効率的に呼び込める「集客力」と顧客獲得の機会を逃さない「接客対応力」の向上に取り組むことを提案しています。

―具体的には、どのようなことに取り組めばよいのでしょう。

 まずは顧客管理システムなどのITツールを導入して、情報活用のための基盤を整備する必要があります。営業活動を行っていくうえで、情報の整理は不可欠です。たとえば、どの広告媒体を経由した問い合わせが多いのかがわかれば、集客効果の高い媒体に予算を集中的に投下することで効率的な集客を行えます。また、問い合わせの内容をデータ化し、それらをすぐに閲覧できるようにしておけば、的確な対応を迅速に行えるため、接客対応力が高まり、依頼獲得率アップにつながります。ただし、当然ではありますが、単にITツールを導入するだけでは、思うような成果を出すことは難しいでしょう。そこで、マーケティングや接客対応の専門的知識を有する外部人材の活用が大切になるわけですが、その際、1つ重要なポイントがあります。

士業に精通していなければ、トラブルを引き起こすことも

―それは、どういったことでしょうか。

 士業の業務などに詳しい、専門的な人材を紹介できる事業者に依頼することが重要です。士業は業務内容がそれぞれ特殊なうえに、法律による制限が課せられている部分が多くあります。そのため、単にマーケティングや接客対応のスキルが高いだけでは、十分な効果を得られないどころか、法律違反などのトラブルを起こしてしまうこともあります。たとえば、広告での使用を禁止されている文言がありますし、資格を持っていないスタッフが相談者に対して行える業務の範囲には制限があります。

 このような背景を踏まえ、当社では士業に特化した顧客管理システムとマーケティング・営業支援の両輪で、士業の顧客獲得に向けたサポートを行う事業を手がけています。

―詳しく教えてください。

 顧客管理システムについては、士業における業務に特化した機能を備えた『LeadU+(リードユープラス)』というシステムを独自開発しています。たとえば、メールやウェブのフォームから問い合わせがあった際に、相談者の氏名や電話番号、流入経路などを自動的に取り込むことができます。それらのデータは、流入経路ごとの問い合わせ件数を集計したり、相談者ごとに紐づけられたりと、マーケティングや接客対応に適した形で利用できるようになっています。さらに、顧客を獲得した後に活用できる機能も用意。具体的には、顧客がアプリで入金のスケジュールや金額、事務所が進めている交渉状況を確認できる機能、士業が使いやすいUIを追求したビデオ通話機能などです。それらの機能を活用して顧客満足度を高められれば、リピートや口コミによる受注にもつながり、顧客獲得はさらに促進されるでしょう。

 また、人材支援では、士業に特化した専門の研修プログラムを用意して、マーケターや接客スタッフを育成し、弁護士や司法書士などの業務に精通した人材を実務要員として派遣しています。そういった人材の育成は、実際に数多くの士業に人材を派遣しながら現場で培ったノウハウを持つ、当社だからこそできることです。

―顧客獲得力を強化したいと考えている士業の方々に向け、メッセージをお願いします。

 IT活用と、カスタマーサクセスを実現する人材戦略を通じた顧客獲得力の強化は、どちらが欠けても大きな成果を出すことが難しいです。少しでも現状を変えたいと願うなら、まずはその道の専門家にサポートを求めることが必要ではないでしょうか。実際、顧客を獲得できずに、弁護士事務所を閉じようと考えていた弁護士が、当社の支援を受けて2年で年商を2億円まで伸ばした例もあります。当社では、顧客獲得だけでなく、事業計画の策定から人材の採用や育成、業務フローの改善まで、士業の経営にかかわる、あらゆる支援を一気通貫で行っています。どのようなことでも、経営に関する悩みがあれば、気軽にご相談ください。われわれとともに、「成長し続ける士業事務所」を目指しましょう。

島田 雄左(しまだ ゆうすけ)プロフィール

1988年、福岡県生まれ。24歳で司法書士として独立開業。現在は株式会社スタイル・エッジの代表取締役として士業・医業等のプロフェッショナルに向けた総合支援を行う。YouTubeやTwitterで法律、仕事、マネーリテラシーなどさまざまな情報を配信中。著書に『家族信託の教科書』(税務経理協会)、『人生で損しないお金の授業』(同)。

株式会社スタイル・エッジ

設立 2008年6月
資本金 3,000万円
従業員数 345名(2023年6月1日現在、アルバイト含む)
事業内容 士業・医業などのプロフェッショナルに向けた総合支援
URL https://styleedge.co.jp/
お問い合わせ電話番号 03-5361-7457(受付時間 平日9:00~18:00)
お問い合わせURL https://styleedge.co.jp/contact/
※このサイトは取材先の企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。ユーザーは提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。自己の責任において就職、転職、投資、業務提携、受発注などを行ってください。くれぐれも慎重にご判断ください。