経営者の足を遠ざける 「不安」「ストレス」「支払い」
―中小企業の経営者にとって「事業承継」は、経営課題のなかでどれくらいのウエイトを占めているのですか。
「経営上の問題のひとつ」と考えている経営者が増えてきたことからもわかるように(下図)、ようやく意識が高まってきたと表現するのが妥当なレベルです。実際、出口にどの選択肢を取るか、決めかねている経営者が多くいるのが実情です。出口戦略には「親族承継」「従業員承継」「M&A」などがありますが、前もって事業承継の準備をしていない中小企業にとって、「親族承継」と「従業員承継」を行うのは難しい。また「M&A」にかんしては、数年前と比較して増加傾向にありますが、「心理的ハードルが高い」と感じる経営者が多くいることも否めません。
―心理的ハードルが高いと感じてしまう要因はなんでしょう。
「買い主や関係者にどう評価されるか、どう思われるか」といった不安にかられてしまうことです。また、売り主は最終合意にいたるまで、デューディリジェンスでいろいろな質問や調査をされることは避けられません。そういった不安やストレスが、経営者たちの気持ちを遠ざけているといってもいいでしょう。 さらに考えられるのは、クロージングするまでにかかる費用的な問題。依頼先の業者にもよりますが、ほとんどが着手金、月額報酬、中間成功報酬、手数料などの各種支払いが発生します。よく理解をしないまま業者と契約を締結し、多額の費用を支払うはめになり、M&A成立までいたらなかったという問題も多数発生しているようです。
―そのようなケースに陥らないためにはどうすればいいですか。
コミュニケーション能力が高く、経営者の立場に立って一緒に考えてくれるМ&A業者を選ぶべきです。 業者には「仲介」と「アドバイザリー」の2種類がありますが、「仲介」は「買い主」と「売り主」をマッチングさせることがおもな仕事。一方、「アドバイザリー」は、経営者の代理人となって実務を行い、顧客の利益を優先に考えて動きます。事業承継の場合は、案件成立を優先に考える「仲介」よりも、経営者の心のケアも行ってくれる「アドバイザリー」を選んだほうがスムーズに進行できます。たとえば当社では、ストレスなくスムーズに実務を進行させるために、独自の体制を取っています。
海外との太いパイプが M&A成立の間口を広げる
―独自の体制について詳しく教えてください。
報酬体系に、完全成果報酬制をとっていることが、そのひとつにあげられます。依頼を受けた案件が成立するまで、着手金、月額報酬、中間成功報酬などの費用を支払う必要はありません。また、途中で取引を中断させても支払いが発生しないことも、経営者にとっては大きな安心材料となります。くわえて、顧客ひとりに対して、経験値の高い専任のプロアドバイザーを配属する制度も特徴です。当社のおもなアドバイザーは経営経験がありますので、経営者目線でアドバイスを行えます。既存の顧客からは、「どんなことでも相談できるので助かる」と好評をえています。 また、国内以外に海外にも多くの人脈をもち、買収元の間口が広いことも強み。日本企業の海外進出の支援も考慮して、多くの人脈を築いてきましたが、これを事業承継の買収元として活用。海外企業は、売り手企業がもつ技術やノウハウを重視して、将来に投資するといった傾向があります。海外企業に売却したほうが利益をもたらすと当社が判断すれば、海外企業とのМ&Aを推進することも可能です。
―近い将来、事業承継を検討している中小企業の経営者にメッセージをお願いします。
当社はいままで、「中小企業の事業承継サポートで日本の廃業問題を解決したい」をモットーに、多くの事業承継の案件にたずさわり、第二の人生の道づくりを支援してきました。事業承継にМ&Aを検討している、もしくは、相談したいと思っている経営者の方がいましたら、当社までぜひお問い合わせください。