バイドゥ ロビン・リー : ニューヨーク州立大学卒業
バイドゥを起業したロビン・リーは北京大学を卒業後、ニューヨーク州立大学でコンピューターサイエンス修士を取得した。バイドゥは米国のGAFAとならび中国を代表する巨大なIT企業群、BATH(バイドゥ・アリババ・テンセント・ファーウェイ)の一角を成す。バイドゥは全世界の検索エンジン市場でGoogleとBingに次いで3位のシェアを誇る検索エンジンを提供している。
美団点評(メイトゥアン・ディエンピン) ワン・シン : デラウエア大学中退
メイトゥアン・ディエンピンを起業したワン・シンは清華大学を卒業後、デラウエア大学でコンピュータサイエンス学科に進学したが起業を優先させるため中退した。メイトゥアン・ディエンピンはForbsが発表する『世界のトップ公開企業2000社 2020年ランキング』で約779億米ドル(約8.2兆円)という時価総額の評価を受けている。メイトゥアン・ディエンピンは飲食店や旅行ホテル、シェアサイクルに至るまで日常生活で必要なあらゆるサービスの口コミを調べたり予約ができるプラットフォームを提供している。
拼多多(ピンドゥオドゥオ) コリン・ホアン : ウィスコンシン大学卒業
ピンドゥオドゥオを起業したコリン・ホアンは浙江大学を卒業後、ウィスコンシン大学マディソン校でコンピューターサイエンス修士を取得した。ピンドゥオドゥオはForbsが発表する『世界のトップ公開企業2000社 2020年ランキング』で約305億米ドル(約3.2兆円)という時価総額の評価を受けている。ピンドゥオドゥオは消費者が共同購入することで安くものを買えるという、ユニークな機能で人気を集めるECプラットフォームを提供している。
Zoomビデオコミュニケーションズ エリック・ヤン : スタンフォード大学卒業
Zoomを起業したエリック・ヤンは山東科技大学・中国鉱業大学を卒業後、スタンフォード大学で経営学修士を取得した。Zoomは約1291億ドル(約13.7兆円)にも上る時価総額の評価を受けている。Zoomはコロナウイルスの影響でも急速に普及しているWeb会議ツールを提供している。
滴滴出行(DiDi) ジーン・リウ : ハーバード大学卒業
2014年にDiDiに最高経営責任者として参画したジーン・リウは北京大学を卒業後、ハーバード大学でコンピューターサイエンス修士を取得した。DiDiは中国版ウーバーとも呼ばれ、2016年にはライバル企業であるウーバー・チャイナを買収し中国市場での競争を制した。DiDiは日本にも進出しており配車プラットフォームやフードデリバリーのサービスを提供している。
まとめ
今回は一部の人物しか紹介できなかったが、米国大学出身の中国人起業家はまだまだ存在する。結局、対立する米中IT企業といっても、その技術の源流は、「米国の大学」という共通の場所から生まれているケースが少なくないと言えそうだ。彼らの経歴について知ることで、世界でデジタル覇権を争う中国IT企業の理解に、少しでも繋がれば幸いだ。