―なぜ、経費精算業務のIT化に踏み切る中小・ベンチャー企業が急増しているのですか。
中村:IT化により、紙・Excelでの経費精算につきものだった多くのムダな作業を効率化できるためです。従来のように紙・Excelで営業スタッフなどの社員が交通費を精算する場合、交通機関の運賃をネットなどで調べ、それを1件1件、所定の書式に転記して上司に申請。上司は申請内容を確認・捺印して経理に回し、経理担当は、申請内容に誤りがないか、定期区間が控除されているかなどをチェック。勘定科目への仕訳、会計ソフトへの入力などを手作業で行います。このように、アナログな方法で精算している限り、定型的なデータ入力や確認など、コストがかかる大量の単純作業が発生します。ここにIT投資を行い、経費精算システムを導入すれば、業務の効率化が実現でき、人件費の抑制も図れます。そのことに気づいた中小・ベンチャー企業の間で経費精算業務のIT化が活発化しているのです。実際、当社が提供しているクラウド型経費精算システム『楽楽精算』は、従業員30~300名規模の企業を中心に、すでに400社4万名以上が利用しています。
―どの程度のコスト削減ができるのですか。
中村:当社の事例をお話ししましょう。社員数が増えるにつれ、紙やExcelによる経費精算の業務負担も増大。そのため、『楽楽精算』の原型にあたる経費精算システムを自社開発して導入しました。すると、管理部門の業務負担が劇的に軽減されただけではなく、人件費換算で社員数100名の際に月間30万円以上、年間では400万円超のコスト削減を実現しました。この経費削減効果は、社員規模が拡大するにつれてより大きくなります。当社の人員が200名に増えた際は、月間で約60万円、年間では700万円超の削減効果にも達しました。しかも、社員数が100名から200名に倍増しても経理スタッフは、2名をキープ。通常は会社の成長と比例して増大するはずの管理部門の人件費も抑制できました。
―数十名規模の企業にも、導入メリットはありますか。
中村:社員20~30名規模の中小・ベンチャー企業の場合、「コア業務に集中し、成長スピードを加速させるため、人材を精算業務の単純作業から解放したい」との理由で『楽楽精算』を導入するケースが多いですね。実際、経費精算のような単純作業をシステムに任せれば、全ての社員が本業により集中できる環境が整備できます。例えば、営業スタッフは申請作業の時間短縮で営業活動に集中でき、管理職は承認作業の負担軽減により、本来の仕事である戦略立案に集中できます。経理部門においても、人為ミスの発生を抑制できる、財務戦略の立案に集中できるなどのメリットがあります。このように、経費精算システムは、コア業務を遂行する時間を増やします。当社自身、経費精算業務のIT化で成長スピードを加速させることができました。
―コスト削減や企業成長に課題を抱えている経営者にアドバイスをお願いします。
中村:単純作業から付加価値は生まれません。しかし、経費精算システムはコスト削減を図るだけではなく、社員を単純作業から解放。本業に集中する時間が増えるため、結果として会社の成長力向上につながります。『楽楽精算』は無料のお試しもありますので、気軽にお問い合わせください。これからも中小・ベンチャー企業の成長に貢献するサービスを提供していきたいですね。