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プロフェッショナルサービスの経営者インタビュー

トレーディスト株式会社 代表取締役 CEO兼CBO 浜野 裕樹

“廃業”がアタマにちらついたら、M&A情報サイトに登録すればいい

「そろそろ引退したいけど、次の担い手が見つからない。M&Aによって他社に承継してもらいたいが、赤字続きだからムリだ」――。そんなとき、経営者の脳裏には“廃業"の2文字がよぎる。これに対し、「ちょっと待ってほしい。赤字でも譲渡金額が少額でも、買い手企業を見つけ、他社に経営を承継してもらう方法がある」と、トレーディスト代表の浜野氏は指摘する。同氏は、Web上でM&Aマッチングを行う『COMPANY TRADE By TRADIST』を開設。売り手側企業は完全無料で登録から成約まで完結するという。物流の世界で、ゼロから立ち上げた企業をいくつも成功させてきたシリアルアントレプレナーである浜野氏に、中小企業がWebサービスを賢く使い、廃業の危機を脱する秘策を聞いた。

年商800万円を40億円に拡大

―浜野さんはシリアルアントプレナーとして、複数の事業を成功させてきたそうですね。その秘けつはなんでしょう。

 立ち上げた事業について、バイアウトをゴールに設定してきたことです。私のキャリアのスタートは、母が経営するトラック運送会社に入社したこと。当時、年商800万円。そこから約7年で年商40億円の規模にまで成長させました。

 その後、物流担当役員として、上場企業のM&A対応を経験したあと、物流分野のクラウドソーシング事業を立ち上げて2期目で1億7,000万円ほどの年商を記録し、首尾よく上場企業へバイアウトできました。いまは、並行して立ち上げた、中小企業向けのM&Aマッチングサイト運営や企業再生コンサルティングを展開する会社、トレーディストの経営に注力しています。これも最終形はバイアウトもしくは上場です。

―なぜ、バイアウトをゴールに設定するのですか。

 「企業を成功させたいのか、事業を成功させたいのか」を選ぶなら、私の場合は後者だからです。「大きな会社の社長の座におさまりたい」のではなく、「ゼロからイチを立ち上げたい」んです。新たな事業を立ち上げるには、元手が必要。私の場合は、それを携わった事業のバイアウトでねん出しているのです。

 各事業の社員数は少なくて、在宅ワーカーの方や副業可能な企業にお勤めの方が携わっています。バイアウトするあかつきには、携わっていただいた方々に大きく還元する仕組みをつくっています。

赤字企業でもバイアウトできる

―経営の選択肢のひとつとしてバイアウトを活用するための具体的な方法を教えてください。

 事業を売る側と買う側、双方をマッチングするWebサイトに登録する方法があります。たとえば当社が運営する『COMPANY TRADE By TRADIST』。私たちはM&Aが成約したときに買い手側から譲渡代金の3%を手数料として申し受けるので、売り手側は登録から成約まですべて無料で利用できます。まず匿名で売る事業についての情報をサイトに載せ、それに関心をもつ買い手候補と秘密保持契約を締結したうえで、そこだけに詳細情報を提供する。事業売却の意思を従業員や取引先に知られることはありません。関心をもつ買い手候補が少なかったり、詳細情報を見たうえで提示される買収金額に不満足ならば、売却しなければいいのです。そうすることで、事業の「いまの市場価値」を知ることができますよ。

 個々の事業だけでなく、会社そのものの売却にも活用できます。とくにいま、中小企業の後継者難が深刻化しています。親族も社員も後継者になってくれないので、「廃業するしかない」と思いつめている経営者が非常に多い。それならば、まず『COMPANY TRADE By TRADIST』に登録することをおススメします。同種のほかのマッチングサイトに登録したり、M&A仲介会社に依頼する手もありますが、「譲渡代金が1,000万円単位から」のような制約があります。その点、『COMPANY TRADE By TRADIST』は譲渡代金の額にかかわらず、登録できますよ。

―しかし、廃業を考えるようなケースでは赤字続きで、とても買い手がつかない企業が多いのではありませんか。

 いいえ。赤字企業で債務が多くても、買い手がつくケースは多いんです。買い手側からすれば、安く買えるわけですから。M&Aによってグループ会社を増やしている上場企業のなかには、「赤字企業しか買わない」というところさえ、あるほど。

 たとえば、借金がかさんでいる企業を、業界大手の会社が「譲渡代金はゼロ、ただし借金のすべてを引き受ける」条件で買収した例もあります。その会社は経営者に人望があるので、買収後も引き続きトップにとどまってもらった。経営者からすれば、個人保証していた借金は帳消しになったうえに、大手の資金面・与信面・人財面のバックアップを受けながら経営できるようになったので、業績はV字回復。順調に伸びています。

経営者としての経験をもとにサポート

―最後に、成長戦略や事業承継戦略を描けず、将来への不安にさらされている経営者に、アドバイスをお願いします。

 いままで人生をかけて経営してきた会社を廃業させるのは、非常にもったいないことです。ほかの会社に引き継いでもらい、しかも第二の人生の資産・資金を得るのがいちばんいいはず。私自身、これまで、経営者として多くの失敗をしてきました。実際に、会社が傾きそうになったこともあります。思考が停止して、先が見通せなくなったこともあります。そんなとき、「料金がかからず相談できる場所があったら」と。そんな想いをもとに、この事業を立ち上げたのです。

 「売却するのではなく、どうしても自力で立て直したい」という経営者の方には、企業再生コンサルティングを提供します。経営者の方、そしてそのご家族の第2の人生が明るい未来になるよう、全力で支援させていただきます。

浜野 裕樹(はまの ゆうき)プロフィール

1975年、埼玉県生まれ。1998年、獨協大学経済学部経営情報学科卒業後、母親が経営する株式会社オンラインに入社。同社の年商を800万円から40億円へと拡大させる。2013年に東京リスマチック株式会社に入社、物流担当役員として事業拡大に貢献。2016年 にスペシャリストクラウド株式会社を設立、代表取締役に就任。のちにクルーズ株式会社に事業売却し、CROOZ LOGISTICS 株式会社となる。2017年にECホールディングス株式会社(現:トレーディスト株式会社)を設立、代表取締役に就任。M&Aマッチングサイト『COMPANY TRADE By TRADIST』を開設、全国の中小企業を廃業の危機から救うべく奮闘している。

トレーディスト株式会社

設立 2017年3月
資本金 1,000万円
売上高 3,500万円(2019年3月期)
従業員数 4名(2019年12月現在)
事業内容 M&A・事業承継支援事業、企業再生コンサルティング事業、EC・物流クラウドソーシング事業、タイにおけるクラウドソーシング事業、物流企業支援事業、EC運営者のためのポータルサイト事業、決済代行事業、支払い代行事業
URL http://tradist.jp/
お問い合わせはコチラから https://company-trade.co.jp/mail/
“廃業”がアタマにちらついたら、M&A情報サイトに登録すればいい

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