―なぜ多くの企業がECサイトで失敗してしまうのでしょうか。
伊藤:自社商品の❝真の顧客層❞を見つけていないからです。そもそもECサイトは数万とあるため、非常に競争が激しい。だから、サイトのデザインや広告にお金を費やしてしまうのですが、その割に売上が上がらない。しかし、新規顧客を開拓するためには、広告をやめるわけにもいかない。そうやって、どんどんお金が呑み込まれてしまうのです。
―では、どうすればいいのでしょうか。
伊藤:テストマーケティングを行い、自社商品を買ってくれる顧客層を明確化することです。すでに実店舗で商品が売れていると、ココを見落としがちなんです。実は同じ商品の場合でも、「実店舗の顧客層=ECサイトの顧客層」とは限りません。意外かもしれませんが、「実店舗では30代に売れていた化粧品が、ECサイトでは50代に売れた」なんてことは珍しくないんです。この“真の顧客層”が明確になれば、効果的な販売活動が可能になります。つまり、顧客層に合わせて、商品の見せ方、販売手段、販売価格などを最適化できるわけです。そうすれば、広告費を抑えても売上が上がるでしょう。
―広告費を抑えられたとしても、テストマーケティングに多額の費用がかかりませんか?
伊藤:規模や手法にもよりますが、一般的には数百万円の費用がかかります。そこで、当社では低価格のEC立ち上げパックをリリースしました。その名も、顧客発掘型ショッピングサイト「モグラEC」。これはテストマーケティングとECサイト構築を一貫して行える、従来にないサービスです。
―どのようにテストマーケティングを行っているのですか。
伊藤:当社が提携しているサンプル提供サイトやモニターサイトを活用します。たとえば、商品のターゲットと想定する1000人のモニターに、無料で商品を使ってもらいます。そして、モニターから回収したアンケートを分析し、今後の販売戦略を立案します。テストマーケティングの結果、もし「クライントの商品はECで売れない」と判断すれば、当社から「ECサイトをつくるのは止めましょう」と進言します。その結果、ECサイトをつくらなくなった場合、マーケティング費用を除いた料金を返金します。もちろん、テストマーケティングで良い結果を得られれば、顧客層に合わせたECサイトを構築します。
―多くの中小企業では、Webに詳しいスタッフが不足しています。ECサイトの運用はどうすればいいのでしょうか。
伊藤:当社では、月額5万円でECサイトの運用を代行しています。サイトの更新、商品の受注処理はもちろん、クライアントに運用ノウハウも提供します。
また当社では、倉庫の管理、商品の配送も代行しています。つまり、ECサイトに関わる業務をワンストップでサポートしているんです。今後もECのプロとして、クライアントの悩みを解決していきたいですね。