十分な成果を得るためには、専門家に協力を求めるべき
―中小・ベンチャー企業が飛躍していくためには、どういった施策が必要なのでしょう。
資金調達を行い、既存事業の強化や新規事業の立ち上げといった投資を行うことが効果的な手法のひとつです。どれだけ良いサービスや商品を提供していても、事業規模が小さいうちはスケールメリットも限られます。そのため、資金調達を行わずに事業拡大に必要な資金を用意することは難しく、せっかくの成長機会を逸してしまう可能性があります。
しかし、資金調達の手法や調達先は多種多様なため、経験がない中小・ベンチャー企業の経営者が自分の会社に適した形で資金調達を成功させるのは困難です。そこで必要になってくるのが、資金調達に精通した専門家にパートナーとして協力を求めることです。
―資金調達のパートナーに求めるべきポイントはなんでしょうか。
おもに4つあります。1つは幅広い金融機関・ベンチャーキャピタル(以下、VC)などと関係を構築していることです。金融機関やVCにとって信頼できる人物や企業からの紹介と、関係性のない企業の飛び込みとでは、窓口での対応も、その後の成果も大きく変わります。
2つ目は、資金調達の手法が多彩であることです。資金調達というと、まずは融資を思い浮かべる人が多いと思います。ただ実際には、資本提携や部分的なM&A、補助金申請など、さまざまな手法があるので、目的や企業の状況ごとに適した手法を選択することが重要なのです。
―残る2つのポイントについても教えてください。
3つ目のポイントは、資金調達サポートの成功実績が豊富であることです。資金調達には公的な資格制度がなく、調達先との信頼関係やノウハウの有無は目には見えないため、実績がサポート能力を示す数少ない客観的な判断材料になるからです。また、成功件数が多ければ、それ自体がブランドとなり、調達先からの印象も良くなります。
4つ目は、事業計画書を作成する際に十分なサポートをしてくれることです。資金の調達先で最終的な決断を下す経営層にとっての判断材料は、おもに事業計画書です。そのため、事業計画書が資金調達の成否をもっとも大きく左右するといっても過言ではありません。ただ、融資を得られやすい事業計画書を作成するには、緻密な戦略が要ります。
我々はこれまでにあげた4つのポイントを満たしているからこそ、資金調達サポートで高い成果をあげ続けることができているのだと自負しています。
まずは資金計画を見直し、調達が本当に不要か確認せよ
―具体的にどのようなサポートを行っているのでしょう。
顧客にマッチする金融機関・VCを紹介することによる融資獲得のサポートから、M&Aや資本提携、補助金獲得の支援まで、幅広く対応しています。我々がさまざまな手法に対応できるのは、これまでに成功させた約200件の資金調達を通じて、数々の金融機関やVCとの関係を構築し、多種多様な資金調達の手法や事業計画書の作成についての知見を得てきたからこそです。
たとえば、顧客が飛び込みで訪問した際は1,000万円だった融資額が、我々の紹介を経ることで5,000万円に跳ね上がることがあるほど、金融機関やVCから厚い信頼を得ています。また、補助金に関しては、獲得に成功した事例を参考に作成した申請書類のひな形を活用することで、採択率はほぼ100%を達成しています。
そうしたなかでも特に力を入れているのが、伴走型の事業計画書作成サポートです。
―どういった形で伴走するのですか。
顧客が提出してきた事業計画書をチェックするだけでなく、作成の段階から伴走するようにしています。具体的には、まず同じ経営者の一人として、顧客と同じ目線でのコミュニケーションを図ることによって、その強みや想いを引き出し、それらを事業計画書へと反映させます。そのうえで、資金の調達先を納得させるために十分なエビデンスを盛り込むのです。たとえば、あるeコマース企業と大手通信会社との資本提携を成功させた際には、我々が独自のネットワークを用いて調べた同業他社の業績や戦略に関する情報を事業計画書に盛り込みました。業界内での優位性を示す客観的な資料を用いて、同社の今後の成長性を調達先に示したのです。
―さらなる事業拡大を目指す中小・ベンチャー企業の経営者にアドバイスをお願いします。
せっかく良いサービスや商品を提供しているのに、準備不足で資金調達がうまくいかず、成長を止めてしまう企業を私は数多く見てきました。「当面は必要ない」と思っていても、事業計画を見直してみると実際はそうではないケースも多いです。資金不足による事業の停滞を防ぐためにも、資金調達を含む資金計画を立案し、実行する際のパートナーとなる専門家をできるだけ早い段階で見つけ、協力を仰ぐようにすることをおすすめします。我々は資金調達のサポートに加え、事業承継なども得意としています。経営に関する困りごとがあれば、気軽にご相談ください。