経営のプロフェッショナルたちによる
「経営力を上げる」メディア ❘ Since2009
IT投資・コンサルティングの経営者インタビュー

株式会社Blue Tiger Consulting 代表取締役 趙 凡 / Celigo Founder & CEO Jan Arendtsz

ECサイト活用のポイントは、バックオフィス業務の自動化にあり

近年、順調に規模を拡大しているEC市場。それがコロナ禍による消費者ニーズの増加により、勢いはさらに加速している。小売やメーカーが、新たにECサイトを活用するにはどうすればいいか。今回は、ERP(統合基幹業務システム)の導入で多くの実績があるBlue Tiger Consulting代表の趙氏と、同社と昨年パートナーシップを結んだ、米国に本社をもつCeligo(セリゴ)代表のJan氏を取材。EC市場を取り巻く状況も含め、詳細を聞いた。

※下記は経営者通信号(2021年8月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

EC市場の活況は、今後も続くと予測される

―EC市場における状況をどのように分析していますか。

趙:新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、新たにEC市場に参入する企業が増えていますね。店舗での買い物をひかえる消費者が増えているのがその背景にあり、結果としてEC市場が活性化している傾向にあります。トレンドとしてあげると、たとえばビール業界。現在(※)は緊急事態宣言のなか、店舗でアルコールが提供できなくなっており、ジョッキビールの販売が減少。一方で、ECサイトを通じた缶ビールのケース買いが伸びています。また、飲食店の休業や営業時間の短縮により、打撃を受けた農業や漁業、畜産業といった1次産業における事業者が、新たな販路をECに見いだすケースが多くなっています。ECサイトの運営側や消費者もそれを応援する気運が高まり、EC市場の消費を後押ししているのです。

※現在 : 2021年5月21日にインタビューを実施

―Janさんはどう分析していますか。

Jan:もともとスマホの普及といったことが背景となり、ここ数年でECサイトは活性化しており、参入企業はもともと増加傾向にありました。さらに最近は、やはり世界的なパンデミックが大きく影響しています。昨年5月末から6月の始めにかけて、新たな販売チャネルを求めた参入企業が爆発的に増加したという印象ですね。

―こうした活況は今後も続くと考えられますか。

趙:そうですね。日本国内においては、富士経済の調査によると、2021年の通販・EC市場の規模は、前年比10.1%増の15兆1,127億円。2022年は2020年比20.2%増の16兆4,988億円が見込まれており、その9割近くをECサイトが占めています(下図参照)。かりにコロナ禍が落ち着いたとしても、すぐに以前の生活スタイルに戻るとは考えにくく、当分この状況は続くでしょうね。

手作業によるExcel管理は、多くのリスクが考えられる

―企業が、ECサイトを活用する際の課題はなんでしょう。

Jan:小売やメーカーといった企業が、EC市場に参入すること自体はインターネット環境さえあれば簡単に行えます。ただ、オンライン上でオーダーを受けつけて、それを出荷するというのが大枠の流れになるのですが、その出荷数が増えれば増えるほど、大変な作業になってくるのです。

趙:たとえば、当社の顧客には毎日数百件の注文を受ける企業が珍しくありません。そうした量の注文をExcelで管理し、手作業でさばくとなると、さまざまなリスクが発生します。

―どのようなリスクですか。

趙:まず、ECサイトとの連携リスク。実際の在庫数とECサイトに表示されている在庫数に差が生じてしまうと、機会損失や空売りにつながってしまいます。次に、注文個数や商品自体を間違ってしまうリスク。倉庫の管理者との連絡ミスにより、実際の注文内容と異なったモノを発送してしまう可能性があります。

 また、配送会社との連絡ミスにより、間違った場所に配達してしまったり、本来の料金と異なる料金を徴収してしまうこともありえます。いずれにせよ、こうしたリスクがクレームにつながり、返品・返金などの対応業務が発生。それが、さらなる業務負担となるのです。その結果、人的コストがかかるだけでなく、会社の評判を下げることになりかねません。

―いかに対処すればいいでしょう。

趙:ECサイトでの受注から、配送までの一連のバックオフィス業務を自動化すればいいのです。そうすれば、どれだけ多くの注文を受けたとしても、手作業によって発生するミスを防ぐとともに、業務効率化にもつながります。たとえば、当社が取り扱っているクラウドERPシステム『NetSuite』とCeligoが開発・運用しているiPaaS(※)ツール『Celigo Integrator.io』を組み合わせれば、それが可能です。

※iPaaS : Integration Platform as a Serviceの略。複数のシステムを連携して、業務自動化を実現するサービスのこと

システムの連携で、さまざまな業務を自動化

―詳しく教えてください。

趙:『NetSuite』は、複数の部門のデータを別システムで交換することなく、データ統合やプロセスの自動化を容易に実現します。世界中の2万4000社を超える企業で利用されており、日本国内において、当社はOracleに次いで第2位の導入支援実績があります。

Jan:『Celigo Integrator.io』は、さまざまなアプリケーションやシステムのプロセスを簡単に接続して自動化するプラットフォーム。『NetSuite』と連動させることで、ECサイトや倉庫、配送会社と速やかなシステム連携が可能に。そうすれば、たとえば、商品の配送状況までリアルタイムに追うこともできます。これにより、一連の作業で発生する「受注管理」「在庫管理」「購買管理」「仕入れ管理」「会計管理」などはExcelではなく、すべてシステム上の番号で管理されます。結果、ミスなくスピーディな業務を実現できるのです。

趙:当社は昨年、Celigoの日本再販代理店として契約を結び、日本での提供をスタートさせました。

―両社が契約を結ぶことで、利用者にどのようなメリットがあるのですか。

趙:もともとJan氏が、NetSuite社でディレクターを担当していたことで『NetSuite』との相性がよく、システムが止まるといったエラーが少ないというのがあげられます。そして、『Celigo Integrator.io』の使用料は、初期費用を除いて月額600ドル(約6万6,000円)と、他社製品と比較してリーズナブルである点。さらに、『Celigo Integrator.io』はクラウドだけでなく、オンプレミス型のシステムにも対応。自社でフルスクラッチ開発したシステムとの連携も可能で、利用する企業はわざわざ新しいシステムを導入する必要がないのです。

 そうした、サービスとしての魅力があることから、契約を交わしたのです。

Jan:Blue Tiger Consultingとのパートナーシップは、非常に有効なものであると考えています。その理由はまず、当社のオフィスが日本になかったという点。また、当社には日本語を話せる人材がいないため、日本語を話してくれたうえで、一緒に販売してくれるパートナーだったという点です。当社はアメリカで創業し、2019年にオランダに初めての海外子会社を設立。日本にも、「パートナーシップを組める企業が見つかればぜひ進出したい」と考えていました。まさに、パートナーが見つかったというわけです。

いまこそビジネスプロセスを、見直す必要がある

―ECサイトの活用で、新たな販路を見いだしたいと考えている経営者にアドバイスをお願いします。

Jan:ECサイトを活用する際、もちろんBlue Tiger Consultingと当社ののシステムは有効です。我々のシステムを導入することも含め、いま一度、自社のビジネスプロセスを見直し、どういったところを自動化すればいいかを検討することをおススメします。特に、パンデミック以降、強固な会社をつくっていくためには、そういった取り組みが重要です。我々のシステムは、さまざまな業務を自動化してつなぐことが可能(下図参照)。さまざまなビジネスを、サポートできると思います。

趙:我々のシステムを活用すれば、業務プロセスは改善し、ミスやコストを減らすことが可能。これまで煩雑な業務に取り組んできたメンバーは、そうした業務から解放され、顧客満足の向上といったコア業務に集中することができます。これを機会に、「業務プロセスを見直したい」という経営者は、気軽に問い合わせてほしいですね。

趙 凡(ちょう ぼん)プロフィール

1974年、中国・吉林省生まれ。1997年に中国大連理工大学機械学部卒業後、カシオ計算機株式会社(中国)で日本向けオフショア開発に3年間従事。その後、複数の会社を経て、2008年より『NetSuite』の前身である『Oracle EBS』のコンサルタントとして業務に従事。2015年に株式会社Blue Tiger Consultingを設立し、代表取締役に就任する。

Jan Arendtsz(ジャン アールレンツ)プロフィール

米テキサス大学オースティン校でコンピュータ・サイエンスを専攻。NetSuiteでディレクターとして会社の統合プラットフォーム立ち上げに貢献。2011年にCeligoを設立し、CEOに就任する。

株式会社Blue Tiger Consulting

設立 2015年3月
資本金 3,000万円
従業員数 20名
事業内容 クラウドERP統合システム・オムニチャネルコマースシステムの開発・導入・運用・定着・保守・コンサルティング業務
URL https://btcjp.net/
『NetSuite』『Celigo Integrator.io』に関する
お問い合わせはコチラ
お問い合わせ電話番号
03-6284-0459(受付時間 平日 9:00〜18:00)
お問い合わせメールアドレス
support@btcjp.net

Celigo

設立 2011年3月
資金調達額累計 3,380万ドル
従業員数 295名
事業内容 次世代型統合プラットフォーム(iPaaS)『Celigo Integrator.io』の開発
URL https://www.celigo.com/
ECサイト活用のポイントは、バックオフィス業務の自動化にあり

この記事が気に入ったら
いいねをお願いします!

※このサイトは取材先の企業から提供されているコンテンツを忠実に掲載しております。ユーザーは提供情報の真実性、合法性、安全性、適切性、有用性について弊社(イシン株式会社)は何ら保証しないことをご了承ください。自己の責任において就職、転職、投資、業務提携、受発注などを行ってください。くれぐれも慎重にご判断ください。

経営者通信

経営者通信
経営者に贈る、経営者の"経営力"を上げる情報誌

経営各分野における、プロフェッショナルたちのインタビューを掲載。 雑誌とWEBで、約60,000名の経営者へ経営のヒントとなる情報をお届けしております。

経営者通信メールマガジン

経営者通信注目の企業や、ビジネスニュースなど経営者のための情報をお知らせします。

ご登録はこちら

pagetop