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人事・労務の経営者インタビュー

株式会社コーポレートウェルネス 代表取締役 稲葉 直彦

多様性を認め合う職場環境の構築があらゆる組織問題を解決する

「業績が上がらない」「チームがまとまらない」「退職がとまらない」――。組織や人の問題を抱え、頭を悩ませている経営者は多い。これに対し、「正しい理論に根差したマネジメントを実行すれば、組織は持続的に成長させられる」と語るのは、コーポレートウェルネス代表の稲葉氏だ。「成功循環モデル」という理論を援用した独自の管理職トレーニングを提唱する同氏に、組織をよみがえらせる最新のリーダー育成術について聞いた。

組織問題の有効な処方箋「成功循環モデル」

―業績不振や人間関係といった組織問題を解決しようと取り組むも、「結果が出ない」と悩む経営者が多いと聞きます。なにが問題なのでしょう。

 理由は簡単です。それは、導入している施策のアプローチが正しくないからです。結果を重視するあまり、社員の行動を厳しく管理していくと、組織における個々人の関係性が悪化し、社員の思考は停滞していく。ポジティブな考え方や事実をありのままに受け入れる姿勢が失われてしまう。その結果、管理していた行動や、その先の結果がますます悪化していくという悪循環に陥るケースが多いのではないでしょうか。たとえば、営業部門にITツールなどを導入して、日々の行動を「見える化」し、プロセス管理という名の下で数値による行動の結果管理を徹底する企業は多いですね。しかし、多くの場合、報告したデータが原因で追い込まれてしまうため、そのうち営業担当者は正直な数字を報告しなくなる。その結果、行動の管理が結果につながらず、個人の思考や人間関係まで悪化してしまう。多くの組織で起こっていることです。

―どうすれば、そうした悪循環を脱することができるのでしょうか。

 「成功循環モデル」に則った組織活性化アプローチを実践することをおススメします。悩みの原因が、「業績の向上」であれ、「チームの生産性」であれ、「離職率の高さ」であれ、それらの問題の根源は組織内の人間関係に行き着きます。つまり、人間関係を改善すれば、それらの問題はすべて解決に向かうわけです。そして、これらの問題を解決するには、一定の法則があるとするのが、成功循環モデルの考え方です。これは、米国マサチューセッツ工科大学(MIT)の元教授であるダニエル・キム氏が提唱したもので、組織の持続的成長を実現するための学問的な方法論といえます。

―詳しく教えてください。

 この理論では、組織が成長を遂げるには、4つの要素を順番に高め、そのプロセスを循環させることを説いています。4つの要素とは、順に「関係の質」「思考の質」「行動の質」「結果の質」です。「関係の質」を上げるには、自分の存在を認めてもらう安心感、相手に対する信頼感や敬意、目的の共有などがカギになります。これらが実現されると、人は物事に対するポジティブな受け止め方や損得を越えた判断ができるようになり、「思考の質」が上がります。そうなると、事態に対してタイムリーな対応や適切な運営ができるといった「行動の質」が上がり、それが売上の増加、生産性の改善という「結果の質」の向上につながる。その「結果の質」改善は再び組織内の「関係の質」を高める、という循環になるわけです。この「成功循環モデル」を意識した経営やマネジメントの実践こそが、組織問題の有効な処方箋になるのです。

違いを認め合う職場を作る ~変わらぬ「気質」と変えられる「性格」~

―循環の最初に位置づけられる「関係の質」はどのように高めるのですか。

 組織としてより良い行動や結果を出すことを意識しつつ、個々人の違いを認め合う職場をつくる。つまり、関係と思考の質を高めるのです。これが「成功循環モデル」の好循環を生み出すための出発点になります。互いの違いを認め合う前提には、「自分と人は異なる」という発想があり、その発想に基づく正確な自己理解と他者理解が必要になります。昨今、企業では、多様性への取り組みが重視されています。多様性というと性別や国籍などの違いと思われがちですが、ここでは、より深層にある人間の脳の構造からくる違いに着目します。

 たとえば、当社では、人は生まれながらにもち、生涯変わることのない「気質」と、学習や経験によって育まれ、変えることができる「性格」で成り立っていると考えます。この「気質」と「性格」はそれぞれ8タイプあり、その組み合わせが人格を形成する。したがって、個々人の「気質」と「性格」を理解することで、正確な自己理解と他者理解が可能になると考えるのです。

 自己と他者を正確に理解できれば、他者に求める期待値をコントロールすることができるので、衝突は緩和され、より発展的な対話が生まれるようになるのです。

―「気質」と「性格」は、どのような手法で判定できるのですか。

 百数十問にわたる質問項目を用意しており、それぞれこの質問に回答してもらうことで、マネジメント層とその部下の「気質」「性格」を判定していきます。自己理解と他者理解にあたっては、特に「気質」の理解は重要です。ストレスの強い職場という環境は、普段「性格」によって覆われている本来の「気質」が発動しやすい環境だからです。

 当社では、個々人の「気質」と「性格」の理解のほかに、マネジメント層とその部下に、所属するチームごとの成功循環(4要素)に関するレベル判定もしてもらいます。このデータをもとにした組織状態の総合的なアセスメントを「組織活性化診断」と呼び、プログラムにおける第1ステップと位置づけています。

 続く第2ステップでは、前半の組織活性化診断の結果やフィードバックセッションで学んだ理論に基づく組織マネジメント手法を体験学習します。「気質」と「性格」に合わせた人の取扱い説明書を用意しており、部下との適切な関わり方や、組織コミュニケーションの進め方を身につけてもらいます。

次期リーダーの育成に活用するケースも増えている

―導入事例はありますか。

 中小企業から大企業まで、複数の導入事例があります。各社とも成果が表れるまでの時間に多少の差はありますが、「離職リスクの低下」や「業績の向上」に成果があったとの声が届いています。最近は、次期リーダーの育成に、当社のプログラムを活用するケースが増えています。

―組織問題に悩む経営者にアドバイスをお願いします。

 時代とともに企業と人との関係性は大きく変わり、組織問題に悩む企業は増えています。私自身も大手企業で管理職を務め、組織マネジメントに大変苦労した経験があります。その経験があったからこそ、「成功循環モデル」の意義がわかります。この手法が組織マネジメントを改善してくれる効果を心底信じているから、より多くの組織に広げていきたいと考えています。

 組織問題を解決するためには、研修や制度を導入しても、狙った成果が出るとは限りません。また、コストをかけて優秀な人材を採用しても、採用後のフォローが不十分ですと、優秀な人材もやる気をなくし、ある日突然、離職してしまうかもしれません。そこで、当社は組織内のチームごとに、成功循環のグッドサイクルが回っているかどうか、メンバー個々人が自分自身のキャリアや仕事に対してどのような意識を持っているか、組織への帰属意識はどうかなどを見える化するサービスを提供しています。

 組織のコミュニケーションや従業員の意識を客観的に見える化、分析し、本当に適切な対策を講じていく事が、組織問題を本質的に解決し、業績向上や優秀な人材の確保、定着を実現するための近道となります。組織問題に悩む経営者の方々はぜひ、当社までお問い合わせください。

稲葉 直彦(いなば なおひこ)プロフィール

1960年東京県生まれ。1983年に大学卒業後、富士ゼロックス株式会社に入社。大手から中小企業まで幅広い市場へのソリューション営業や数々のヒット商品の企画、プロダクトマーケティングを経験し、本社マーケティング企画室長を歴任。2015年、株式会社コーポレートウェルネスを設立し、代表取締役に就任。同年、米国・国際コーチ連盟日本支部理事に就任。立教大学大学院修了 経営管理学修士(MBA)

株式会社コーポレートウェルネス

URLhttps://corpwel.com
お問い合わせ電話番号03-6261-6309

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