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株式会社サウザンドクレイン 代表取締役 高橋 良太

アウトバウンド特化の独自戦略で6期連続で増収を実現

テレマーケティング業界は、20年以上も市場が伸びている成長産業だ。市場規模は5000億円。そのうち80%のシェアを大手企業が占める寡占市場でもある。そんな寡占市場の中で、大手企業に真っ向勝負を挑んでいるベンチャー企業がある。今回紹介するサウザンドクレインだ。同社の創業は2004年。後発企業ながら、並外れた「人財力」を武器に快進撃を続け、業界に旋風を巻き起こしている。今回は代表の高橋氏に快進撃の理由について聞いた。

※下記は経営者通信4号(2009年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―今後、日本では人口減少が進み、国内マーケットが確実に縮小します。そんな中、企業はどうやって売上を伸ばせばよいのでしょうか。

高橋:国内マーケットで戦うならば、やるべきことは決まっています。新規顧客を効率的に獲得し、既存顧客のリピート率を高めること。これに尽きるでしょう。当社では、顧客を4つに分けています。①浮遊客(自社の商品を認知していない顧客)、②見込み客(すでに商品を認知しており、購入可能性のある顧客)、③一般顧客(商品を購入したことのある顧客)、④優良顧客(定期的に商品を購入してくれる顧客)です。

 ①から④へと発展していくほど、顧客が自社にもたらす価値は高い。ですから、顧客とのコミュニケーションを通じて、いかに円滑に①浮遊客を④優良顧客になってもらうかが大事です。いわゆるCRM(※)の考え方ですね。

 では、どうやって顧客とコミュニケーションをとるべきか。現在、顧客とのコミュニケーションの手段は非常に多岐に渡っています。だから企業は、対面、電話、Web、DM、Eメールなどの中から、最適なコミュニケーションの手段を選択しなければいけません。

※CRM:Customer Relationship Managementの略。情報システムを応用して企業が顧客と長期的な関係を築く手法のこと。

―その中で御社は主にアウトバウンド(※)のテレマーケティングを提案しているわけですね。アウトバウンドのテレマーケティングについて、詳しく教えてもらえますか。

高橋:アウトバウンドのテレマーケティングとは、電話によるプッシュ型の営業活動のことです。直接的な売上向上が図れることに加え、顧客情報の分析やマーケティング手法の改善ができるというメリットもあります。たとえば、具体的には、新規アポイントの獲得や休眠顧客の掘り起こし、解約の回避、市場調査などに利用することができるんです。

※アウトバウンド:顧客(見込み顧客)に電話をかける業務のこと。見込み顧客の発掘、アポイント獲得、各種アンケートや電話リサーチなどがある。

―テレマーケティング会社選びのポイントを教えてください。

高橋:まずテレマーケティング業界の現状からお話ししましょう。テレマーケティング業界の市場規模は、およそ5000億円。そのうちの8割を少数の大手テレマーケティング会社が占めています。そして、残りの2割を数千社もの中堅・中小企業で分け合っている。つまり、完全に大手企業による寡占市場になっているんです。

 多くの企業は大手テレマーケティング会社に案件を依頼しています。それも当然でしょう。規模が大きい会社ほど信用力が高く、サービスの質やコストの面でも優位性があると考えられているからです。しかし、実は決してそういうわけではないんです。

―どういうことですか?

高橋:それはビジネスモデルに理由があります。まず大手テレマーケティング会社は「インバウンド(※)主体」なんです。また、大半のオペレーターが「派遣社員」です。この2点に理由があります。

 では、まず「インバウンド主体」の理由についてお話しします。大手テレマーケティング会社の案件は、ほとんどがインバウンドのため、人材、ノウハウ、組織体制などをインバウンドに最適化しています。これがアウトバウンドを行う上で非常にネックになる。たとえば、インバウンドとアウトバウンドでは、オペレーターに求められるスキルが全く違います。インバウンドの場合、電話をかけて話しているのはエンドユーザー。なので、オペレーターはエンドユーザーのご要望をきちんとヒアリングし、エンドユーザーの求めている情報を適切に提供することが大事になります。つまり、オペレーターに求められるのは、マニュアル通りに正確な受け答えができる力です。

  一方、アウトバウンドの場合、電話をかけて話しているのはオペレーターの方です。

 エンドユーザーは、情報を欲しいとは思っていない。むしろ、突然に電話がかかってきて警戒している状態です。そんな状態から、オペレーターはエンドユーザーのニーズを引き出し、商品を案内しなければいけない。そのため、オペレーターには高度なヒアリング力、質問力、営業力が求められるんです。そして、大手テレマーケティング会社は、このアウトバウンドのノウハウをあまり持っていません。

※インバウンド:顧客からかかってくる電話に応対する業務のこと。商品の問い合わせ、資料請求、購入予約、苦情受付などがある。

サウザンドクレインの成長の秘訣とは

―なるほど。では、次に「派遣社員」の理由について教えてください。

高橋:先ほどお話ししたように、アウトバウンドのオペレーターには高度なスキルが求められます。このスキルは、マニュアルや座学では教えることが難しい。現場の業務の中でしか、なかなか身につけられないスキルなんです。そのため、勤続年数が長いオペレーターでなければアウトバウンドは難しいんです。

 しかし、派遣社員の場合、平均勤続年数は短い。だいたい3~4ヵ月だと言われます。そんな経験の浅いオペレーターが、高い成果を上げられるわけがないんです。

―御社は設立から6期連続で増収を続け、業界から注目を集めています。成長の秘訣は何ですか。

高橋:アウトバウンドに特化している点が大きいでしょう。当社は7年間にわたって、アウトバウンドに特化してノウハウを蓄積してきました。

 また、具体的な当社の強みとしては、「人財力」・「仕組み」・「価格」の3つの要素に分けられます。まず、当社の最大の武器である「人財力」。当社のオペレーターの平均勤続年数は1.5~2年。これは同業他社に比べて、はるかに長い。この勤続年数の差が、サービスの質において大きな差となるんです。では、なぜ当社のオペレーターは定着率が高いのか。その一番の理由は、自社で直接雇用しているからです。当社には派遣社員が一人もいません。さらに、会社への帰属意識を高めてもらうため、社員表彰会やクラブ活動、長期勤続手当などの制度も設けています。

 次に「仕組み」。特に強みとなっているのが小規模のチーム制です。当社では1チームのオペレーター数を30名に設定し、1チームごとに3名のSV(スーパーバイザー)をつけています。このチーム規模がSVのマネジメントできる限界だと考えています。むやみにチーム規模を拡大すると、サービスの質が低下してしまうんです。しかし、大手テレマーケティング会社では効率性を追求し、1チーム100名以上、SVは1名のみということもあります。これではオペレーターをマネジメントし、高い成果を上げるのは難しいでしょう。また、その他にもトークスクリプトの作り方、効率的な電話のかけ方、オペレーターのモチベーションアップの方法など、当社は独自の「仕組み」をつくっています。

 最後に「価格力」。当社は同業他社よりも低コストでサービスを提供しています。それが可能な理由は、オペレーターを自社で雇用しているから。派遣会社への中間マージンコストが発生しないぶん、人件費を低く抑えることができるんです。たとえば、1時間当たりの業務委託料。同業他社が約3500円なのに比べて、当社は約2500円。当社が1000円も低いんです。ですから、当社にサービスを切り替えれば、大幅なコストダウンが図れます。たとえば、1日8時間で20日稼働した場合、オペレーター1人当たり160,000円(=1,000円×8時間×20日)のコスト削減ができるんです。

―アウトバウンドのテレマーケティングと言うと、「電話で強引に営業する」というイメージもあります。エンドユーザーからクレームが来ることはないのですか。

高橋:たしかに、同業他社の中には、強引な営業をする会社もあります。中には「売上さえ上がればクレームが出てもいい」という考えの会社もあると聞きます。

 しかし、当社の場合、電話応対に関するクレームはほとんどありません。なぜかというと、当社は「クライアントとエンドユーザーが長期にわたって良好な関係を構築すること」を最も重視しているからです。クライアントの長期的な成長があってこそ、当社も長期的に成長できると考えています。 ですから、オペレーターへの教育は徹底していますね。たとえば、事前研修でクライアントの企業理念、歴史、サービス内容、エンドユーザーへの姿勢などを徹底的に教えます。そしてオペレーターには「クライアントの従業員」という意識で働いてもらっているんです。

―今後のビジョンを教えてください。

高橋:世の中の「テレマーケティング」のイメージを変えていきたいと思っています。従来の「インバウンド中心」、「コストが増える」、「顧客からクレームが出る」というイメージから「アウトバウンド中心」、「売上が増える」、「顧客と長期にわたって良好な関係を構築できる」という新しいイメージへ。そのためには、当社の業界順位をもっと上げて影響力を高めていきたいですね。設立7年目の現在、当社は年商10億円を突破し、業界の売上トップ30入りを果たしました。今後はトップ5入りを本気で狙うつもりです。さらに、国内市場だけでなく海外進出も考えています。すでに3年以内のアジア進出に向けて、着々と準備を進めています。そして将来的には、日本を代表する総合マーケティングカンパニーになりたいと思います。

高橋 良太(たかはし りょうた)プロフィール

1981年、埼玉県生まれ。2003年に株式会社サウザンドクレインを創業し、代表取締役に就任。創業以来、6期連続増収を果たし、業界の注目を集めている。

株式会社サウザンドクレイン

設立2004年1月28日(創業2003年10月)
資本金20,000,000円(2009年10月現在)
売上高13億円(2009年9月期見込み)
従業員数200名(2009年10月現在。グループ合計)
事業内容セールス・プロモーション事業、CRM・マーケティング事業、Webプロモーション事業
URLhttp://www.thousand-crane.co.jp/
お問い合わせ電話番号03-5957-5252

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