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株式会社オロ 代表取締役社長 川田 篤

利益管理を徹底し、自社の利益を最大化する方法

オロは1999年の設立以来、12期連続で黒字経営を続ける成長中のITベンチャーだ。同社はクラウド型の統合基幹業務システム「ZAC(ザック)」の開発・提供を通じて、中堅・中小・ベンチャー企業の成長をサポートしてきた。「ZAC」とは、プロジェクト単位の利益管理を容易にするとともに、社内の様々な情報を一元管理することで経営基盤を強化するシステムである。同社自身が設立以来12期連続で黒字経営を継続している要因も、この「プロジェクト単位の利益管理」によるものが大きいという。今回は成長企業が陥りがちな問題や、黒字経営を続けるノウハウなどについて、代表の川田氏に話を聞いた。

※下記は経営者通信17号(2012年2月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―御社は創業以来、12期連続で黒字経営を続けていると聞きました。その理由を教えてください。

川田:最大の要因は、組織別・プロジェクト別に収益状況がわかる仕組みを整備していることです。そうできたのは一つひとつのプロジェクトについて収益の予実管理を徹底し、検証と改善を繰り返してきたおかげだと考えています。当社ではもともとシステムの受託開発を手がけていました。そんな中、管理会計の意識が高いクライアント企業のシステムづくりを通じて、利益管理の重要性とノウハウを学ばせていただきました。その結果、当社は設立以来、12期連続で黒字経営を続けることができたのです。

―御社は「ZAC」を通じて、これまで数多くの成長企業をサポートしてきました。成長企業が陥りやすい問題点とはどのようなことでしょうか。

川田:企業の成長スピードに対して、社内の管理体制が追いつかなくなることです。具体的には、従業員数や取扱うプロジェクトが増加する中、行わなければならない計数管理が従業員個々人の属人的な方法で処理されるようになり、請求モレや入金モレが発生しがちになります。また、売上拡大ばかりを重要視する一方、適切な利益管理ができていないことも問題です。つまり、部門単位やプロジェクト単位の収益が正確に管理できていないため、自社の利益構造を数値として把握していない。結果として最悪の場合、「売っても売っても儲からない」という悪循環に陥ってしまうことになるのです。

―具体的には、どのような管理状況の会社が多いのですか。

川田:例えば、見積、売上、請求書といった業務のデータが、それぞれエクセルで管理されている。また、それらのエクセルとは別に「営業管理システム」や「勤怠管理システム」が存在するといったケースがあります。こうなると、従業員たちはそれぞれのデータを二重三重に入力する手間暇を強いられ、非常に非効率。また、どれが正しいデータなのか判別がつかなくなり、データ本来の機能を果たさなくなってしまいます。そもそも、個別に作られた管理システムでは、プロジェクトごとの労務時間と売上などを関連づけることは難しく、業務の生産効率を正確に分析することすらままならないのです。

―どうすれば社内システムを効率的に管理して、利益を最大化できるのでしょうか。

川田:見積書や請求書をはじめ、顧客や取引先の情報、従業員の労務時間など、あらゆるデータを一元管理できるシステムを社内に構築することが重要です。そうすることで二重入力の手間や入力ミスがなくなり、データの精度と業務効率が向上するのです。また、利益を最大化するためには、プロジェクトごとに「営業利益」を正確に管理することが重要。この場合も、一元管理されたこれらのデータからプロジェクト単位、従業員単位、時間単位ごとに営業利益を算出して検証することで、より効率的な業務改善が行えます。さらに、これらのデータ結果を全従業員で共有することにより、「売上重視」から「利益重視」の組織に変えていくことも可能になる。「ZAC」とは、これらすべてのことを実現できるシステムなのです。

―利益管理のほかに「ZAC」の導入メリットはあるのですか。

川田:社内外の情報を管理するグループウェアとして活用できます。例えば、取引状況やクレーム内容など顧客の関連情報を一元管理することで、一度入力した情報を二度入力する手間が省けます。このような業務プロセスの整理こそが、会社の利益に直結するのです。また、「ZAC」はクラウドサービスなので、高品質かつ低コストであるうえ、セキュリティ対策も万全です。もちろんオフィスのPCだけでなく、スマートフォン・タブレットでも利用可能ですから、経営判断の精度とスピードがアップします。現在、「ZAC」は社員数10名ほどから2,000名規模まで、計30,000ライセンスの販売実績を持ちます。今後は経営における異常値や危険値をシステムからアラートする機能や、多言語機能を付加するなどして、企業の利益向上にますます貢献していきたいですね。

導入企業に聞く、ZAC導入理由とメリットとは(株式会社カヤック)

―御社が業務システムを導入しようと思い立った理由を教えてください。

柳澤:ここ数年来、当社はソーシャルゲームを中心に売上を伸ばしています。それに伴い、この1年間で従業員数も約100名から約160名へと増員しました。社内では複数のプロジェクトが同時進行しているため、プロジェクトごとの人材リソース配分をこれまで以上に精緻に行う必要性を感じたのです。当社の事業リソースはデザイナー、ディレクター、エンジニアといった人材が9割を占め、労務費がすなわち原価となります。また、従業員一人ひとりが同時期に平均5つほどのプロジェクトを兼務していますから、人材リソースの最適な配置・配分は経営の肝になります。そこで、まずは「各人材がどれくらいの収益見込みがあるプロジェクトに、何パーセントの労力を割いているのか」という正確なデータが欲しかったのです。

―これまではどのようにデータを収集・管理していたのですか。

柳澤:プロジェクトごとに、担当者の労務時間をエクセルに入力して管理していました。しかし、この労務時間データと、それを金額換算するために必要な会計データがバラバラに管理されていたため、集計作業が非常に大変でした。従業員数約100名まではこの管理方法で特に問題はなかったのですが、現在のような160名ほどの規模になると、この方法ですべてのプロジェクトを管理するのは難しくなりました。そこで、ZACを導入することにしたのです。

―なぜ、数あるシステムの中からZACを選んだのですか。

柳澤:当社のようなクライアントワークの請負業務形態に即した統合基幹業務システムだからです。オロさんは統合基幹業務システムの開発事業を行う一方で、Web制作事業も行っています。つまり、当社の事業内容と近い部分があるため、私たちが必要とするシステムの勘所を非常によく押さえていると感じました。他社のシステムもいくつか検討しましたが、企業規模としてもZACが一番当社にフィットしていましたね。

―ZAC導入後は、どのようにプロジェクト管理をしているのでしょうか。

柳澤:クライアントからの受託案件と、自社オリジナルのコンテンツサービスとでZACを使い分けています。受託案件については、担当するディレクターが受注前の段階からZACにプロジェクトを入力。その後、プロジェクトが終了し入金されるまで、工程ごとに必要なデータを入力して管理します。プロジェクトマネージャーなどの管理者は、このデータをもとに売上に対する原価を月ごとにチェックし、人材リソースをプロジェクトごとに適正に配分するのです。つまり、個々の社員の仕事量がZACのデータをもとに最適化されるので、社員も自ずと正確なデータ入力に注力するようになります。

一方、自社オリジナルのコンテンツサービスの場合はリリース段階になって販売価格を決定するため、月次で売上と原価を比較することができません。ですから、ZACでは開発期間中の労務費の累計データを管理し、コンテンツ完成までの原価を把握しています。リリース後には収益があがるので、ZAC上で売上と原価をつけあわせ、いつ頃どのタイミングで黒字転換するのか、などの経営予測を行っています。

―ZACを導入したメリットには、どんなことが挙げられますか。

柳澤:まず第1に、従来はバラバラに管理していた労務時間データと会計データをZACというひとつのシステムで一元管理できるようになりました。おかげで、データ入力の手間やミスが減少。また、プロジェクトごとに人材リソースを最適に配分することで、より精緻な原価管理が可能になりました。

第2に、ZACでは受注前の段階からプロジェクトのステータス管理や予定売上の管理ができるので、これまで感覚で捉えていた受注確率が「見える化」されました。つまり、ZACのデータにより売上予測の精度がアップしましたね。この他、ZACで使用しているプロジェクトの進捗状況や工程を表す用語が社内の共通言語となったことで、社内のコミュニケーションが円滑になったというメリットもあります。

―今後、ZACに期待することは何ですか。

柳澤:経営者にとっては、ZAC導入で売上予測の精度がアップしたという顕著なメリットがあります。しかし、従業員にとっては、フィードバックが得られなければデータを入力する意味は実感できません。ですから、従業員にデータ入力の負荷を感じさせないためにも、今後はゲーム感覚で楽しく入力できるようなシステムになれば、なお素晴らしいですね。「従業員を管理する」のではなく、「人材リソースの活用を最適化する」という発想に立ち、労務時間を入力する意味をどう持たせるか。また、正確なデータを入力してもらうために社員のモチベーションをどう高めるかについては、私たちも考えていかなければなりません。

―最後に、御社の今後のビジョンについて教えてください。

柳澤:当社は設立7年目の2005年に拡大路線に舵を切り、合資会社から株式会社へと切り替えました。そこで、2007年からは新卒採用も始めています。事業に関しては国内だけでなく海外ユーザー向けサービスを手掛けていますが、今後も“日本的面白コンテンツ”をつくり続けることで、世界に向けて勝負していきます。当社は従業員の90%がWebクリエイター。このスタイルでどこまでいけるか、ZACを上手く活用しながらチャレンジを続けたいですね。

川田 篤(かわた あつし)プロフィール

1973年、北海道生まれ。1997年に東京工業大学を卒業。1999年に有限会社オロを設立し、代表取締役に就任。2000年に株式会社に組織変更。同社は設立以来、12期連続で黒字経営を続けている。

株式会社カヤック 柳澤 大輔 (やなさわ だいすけ)プロフィール

1974年、香港生まれ。慶應義塾大学卒業後、株式会社ソニー・ミュージックエンタテインメントに入社し、接客業、新商品の企画、バイヤー業務、カタログ制作などを担当する。1998年、合資会社カヤックを設立。現在は株式会社カヤックの代表取締役を務める。同社は「オリジナリティ」、「メッセージ」、「マンガ」をテーマソーシャルゲーム、スマートフォンアプリ、ネットサービスなどユニークなコンテンツに新しいソーシャルゲームの形を追究するなど、ユニークなネットサービスを続々と生み出し、成長を続けている。

株式会社オロ

設立1999年1月
資本金3,000万円
売上高14億4,200万円(2011年3月期)17億3,000万円(2012年3月期見込み)
従業員数166名(2011年10月1日現在)
事業内容ビジネスソリューション事業 クラウド・SaaS ERP(統合基幹業務システム)  「ZAC Enterprise」の開発・提供 コミュニケーションデザイン事業 WEBを中心としたコミュニケーション戦略の立案・実施・検証
URLhttp://www.oro.co.jp/zac/
お問い合わせ電話番号03-5843-0653(受付時間 平日9:30~18:30)

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