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株式会社コアインテグリティー 代表取締役 清水 裕一

インテグリティーの発揮が継続成長する優良会社を創る

洋の東西を問わず、企業の継続成長は永遠の課題。新進気鋭の経営・組織人事コンサルタントとして注目されているコアインテグリティー代表の清水氏によると、長期的に成長している会社には普遍的な共通項があるという。それは経営学の巨人、ピーター・ドラッカーも重要性を指摘した「インテグリティー」。真摯さ、誠実さ、高潔さ、全体性など、日本語訳が難しい多義的な概念である。継続成長する優良企業の多くが組織文化として大切にし、日々のビジネス現場で実践している「インテグリティー」の重要性、その実践方法などを清水氏に聞いた。

※下記は経営者通信42号(2016年12月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

「解決志向」の組織を創る

―なぜ「インテグリティー」が重要なのですか。

 企業は、さまざまな問題を乗り越えながら成長を続ける有機体。そこでのインテグリティー(真摯さ)の欠如は、問題解決を阻害するからです。

 経営コンサルタントのカレン・フェランが著書で自省したように、ほとんどの問題は真摯に話しあえば解決するもの。しかし、実際はその反対であることが往々にしてあります。例えば経営陣や管理職が成績のあがらないチームや部下に「悪者」を見つけて吊るし上げる光景。経営者や管理職が自身を追い詰めて結果を出してきた過去を持つ会社にありがちですが、部下に人として真摯に向き合っていないように映ります。

―上司と部下が真摯に向き合っているかどうかを点検する方法はありますか。

 部下の欠点や弱点の解消のみを図る「原因志向」を不適切に用いていないかを見てください。「原因志向」とは、原因の除去で問題解決を図るアプローチ。例えばコピー機の不調の原因が劣化した部品であれば、その部品の交換で問題解決します。この「原因志向」を人や組織の問題に当てはめるとうまくいかないことが往々にしてあります。例えば、社内のある部署や誰かを悪者に仕立てあげておしまい、となってしまいます。特に、優秀な業績を積んできた人ほど自分の考えを絶対として原因志向で考えるので、余計に問題を複雑にしてしまっているようです。なお、こうした傾向はディレールメントと呼ばれます。

―では、どのような問題解決アプローチをすべきですか。

 対策を追求する「解決志向」です。「どうすればできるのか」を部下と向き合って話し合い、解決する姿勢です。しかし、多くのビジネスパーソンは無意識的に「原因志向」に陥りがち。問題の性質に応じて「原因志向」と「解決志向」を使い分けることが盲点になりがちです。

 このように当社では、インテグリティーの発揮に際して、必ずそこにセットで必要になるビジネススキルやノウハウがあると考えています。

―企業成長には、具体的な戦略よりもインテグリティーという価値概念の定着が大切なのですか。

 もちろん戦略は経営の要ですが、どんなに優れた戦略も企業にインテグリティーがなければうまくいきません。私自身、若い頃は人と向き合ったり正面から対立や葛藤の中に身を置くことから逃げてしまい、周囲の人たちに迷惑をかけてしまった苦い経験もあります。だからこそ、理論上も経験上も、ビジネスにおけるインテグリティーの大切さを確信しているのです。

いつも脇に携えて使うもの

―インテグリティーを獲得する方法を教えてください

 インテグリティーは獲得するというよりも、あり方や行動の中に立ち現れる、発揮されるものと当社では位置づけています。例えば「誠実」などの書を飾っている会社は少なくありません。社長のお人柄は誠実かもしれませんが、しかし、従業員も含めて日々、「誠実」を実践しているでしょうか?

 企業理念とは、絵に描いたモチではなく、行動や結果に結びつけるものです。インテグリティーは額に入れて飾るものではなく、つねに脇に携えて使い、発揮するものです。

―では、インテグリティーを発揮するためのポイントを教えてください。

 経営者のかたが自ら用いるとよい、または経営者のかたが従業員に指導するとよい3つの発想法があります。

 まず「足し算より引き算」。具体的にはECRSというフレームワークを使うことです。業務改善の4ステップを示した頭文字で、Eliminate(排除)、Combine(統合)、Rearrange(順序の変更)、Simplify(単純化)を意味しています。昨今は問題が起こると規則の追加や、委員会の設置で解決をはかろうとする企業が増えていますが「足し算」は、やることの増加を意味し、現場の疲弊や会議のための会議の増加などを招きます。「引き算」でなにかを捨てて、その余力で問題解決を真摯にはかるべきです。

 2つめは「見えるものより見えないもの」。松下幸之助氏も同様の趣旨のことをおっしゃっていますが、当社では、人の心理・ダイナミズム・因果関係など、「見ようとしなければ見ないですませられるかもしれないもの」に特に着目しています。あるホテルでの組織風土コンサルティングでのこと。問題となっているトップの言動そのものをミーティングで指摘したことを契機に、そのホテルの組織風土が大きく変わっていきました。私の指摘を反論や否定をせず黙って受け止めたトップの態度を見て、その場にいた経営幹部たちが、ホテルの変革に向けたトップの真摯さを感じ取ったということでした。

 3つめは「小さい結果より大きい結果」。営業力を高めるために資料作成に取り組むとしましょう。ここでの小さい結果は資料の完成、大きい結果は営業力の向上です。その過程で、社内に営業力の向上をめぐっての健全な対立が生じ始めている時に「早く資料を完成させろ!」と管理職がメンバーを叱りつけたら、せっかく社内に変化の空気が生まれてきているのに台無しです。ピーター・ドラッカーが喝破したとおり、組織文化を破壊するのはインテグリティーに欠けた経営管理者なのです。

理想と現実をつなぐ❝ハシゴ❞

―それらの発想法を落とし込んだ具体的な取り組み方を聞かせてください。

 当社には人事制度策定や企業内人材育成支援など各種コンサルティングを行うコーポレートインテグリティー事業と、法人研修を提供するビジネスインテグリティー事業の大きな2つの事業の柱があります。ここでは法人研修の提供における例をお伝えします。

 当社は「ビジネスインテグリティーの12の力」を定義し、インテグリティー発揮のための考え方とスキルを、研修を通じて提供しています。「真摯さ」「誠実さ」などはビジネスにおいて否定されづらい概念ですが、現実の実践に落とし込む必要があります。そうでないと「タテマエとホンネ」のタテマエにインテグリティーが押しやられるからです。つまり「12の力」は、理想と現実をつなぐ❝ハシゴ❞。その概略と取り組み方の一例を紹介しましょう。

 「12の力」はビジネスで発揮すべき汎用的な力を「事柄」「人」「自己」に分け、それらをより細分化したもの。例えばアプローチ設定力というのが「事柄」への力のひとつにありますが、問題解決における「原因志向」と「解決志向」の使い分けはこの力に分類されます。問題解決時に、問題の全体(インテグリティー)を捉え、どのようなアプローチで臨むとよいかを決めるのがアプローチ設定力です。仕事で結果を出せる人は方針決めという形で半ば無意識にこの力を発揮していますが、結果を出せない人はそうでないことがままあります。ですから、問題解決する際にはどのようなアプローチで取り 組むのかをまず自覚的に決めることを、個人や組織の中で習慣化していけばよいのです。

―なるほど。一方で、研修効果に懐疑的な経営者は少なくありません。研修で人や組織は変わりますか。

 結論的には変わります。私がコンサルティングを担当する場合、まず研修が失敗する要因を5つに分解し、その対策を支援しています。

 1つめは❝手段の目的化❞。研修効果の評価は「反応」「学習」「行動」「成果」という4段階がありますが、研修企画者が「反応」しか意識していないことがあります。そのため研修実施が目的化してしまい、「行動」や「成果」につなげることを置き去りにしています。2つめは❝講師の安易な選定❞。個人的つきあいやネームバリューだけで外部から講師を選んでしまったことによる失敗例はよく聞きます。

 3つめは❝ぞんざいな告知❞。人事部や上司が研修の必要性を直接説明せず、「この階層の人は参加してください」という趣旨のメールを送るだけでは受講者も身が入りません。4つめは❝受講者の低い意識❞。学びの内容を日常の仕事につなげようとしない受講者も残念ながらたまに見受けられます。そして、5つめは❝上司の巻き込み不足❞。上司が研修の要点を理解し、その内容を基に部下を指導すると育成効果が高いのですが、残念ながら上司側が研修に否定的なケースもあります。

行動と研修を統合する

―そうした阻害要因をどのように解消しているのですか。

 さきほどの5つの失敗要因個々へのサポートはもちろんしますが、そもそもの研修企画設計において、研修の「ビフォー・アフター」が適当に考えられていることが多いので、その点からかかわり、阻害要因を解消しています。

 また、当社では研修プログラムをシステマティックに捉えて企画設計します。学校のように、あるテーマをゼロから体系化してインプット重視でつくることはしません。アウトプット重視で、状況Aを状況Bに変えるための実践的な知見、行動を研修プログラムに凝縮させ、ビジネス上の行動と研修を統合(インテグリティー)します。

―最後に、経営者へのメッセージを聞かせてください。

 経営者の悩みは金・人・ビジネス展開に集約されますが、これらは煎じつめると解決の原動力が人にあると考えられます。人の問題は難しさや厄介さがつきものですが、当社では、お客さまと共にインテグリティーを探求・実現するビジネスを展開しています。インテグリティーが社内の至るところにみられる『インテグリティーカンパニー』が増えていくことを、当社は目指していますので、このインタビュー内容がなんらかのご参考になれば幸いです。

清水 裕一(しみず ゆういち)プロフィール

1969年、神奈川県生まれ。1992年に早稲田大学第一文学部を卒業し、アンダーセンコンサルティング株式会社(現:アクセンチュア株式会社)に入社後、株式会社リンクアンドモチベーション、アルー株式会社などを経て、2015年に株式会社コアインテグリティーを創業し、代表取締役に就任。20年以上にわたるコンサルティング経験と実績を「インテグリティー」を軸に体系化し、人事制度策定・企業内人材育成支援・採用コンサルティング・戦略立案実行支援・営業力強化などのコンサルティングと、ビジネススキル系を中心とした企業研修を提供。新進気鋭のコンサルタントとして注目されている。

株式会社コアインテグリティー

設立2015年7月
資本金600万円
売上高3,963万円(2016年6月期)
事業内容経営・組織人事コンサルティング、各種研修・講演・セミナーなどの企画・運営および請負ならびに講師派遣など
お問い合わせ電話番号コンサルティング・研修についてのお問い合わせはコチラ 044-920-9463(受付時間 平日9:00~18:00)

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