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株式会社 Scene Live 代表取締役社長  磯村 亮典

成長したい企業が選ぶべき「顧客管理システム」の条件

※下記は経営者通信41号(2016年10月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

退路を断った悪戦苦闘の連続のなかで培った技術と想いの集大成―。それがシーンライブが開発した新しい顧客管理システム「Synchro」の本質のひとつ。起業時を源流とする「Synchro」の開発秘話。

理想への衝動

 シーンライブは磯村氏(代表取締役社長)と福村氏(専務取締役)が2010年に共同創業。前職での経験を活かした、低コスト・多機能で使い勝手のよい中小・ベンチャー企業向けの顧客管理システムなどを提供、多くの顧客から支持を集めているITベンチャーだ。そうした同社が新しくリリースした「Synchro」を、「当社の集大成」(磯村氏)と同社は位置づけている。事実、シーンライブがたどってきた道のりを見つめると、「Synchro」はふたりの共同創業者が一緒に追い求めてきた理想のひとつがカタチを結んだシステムであることがわかる。

 始まりは、起業以前、音楽バンド仲間として出会った磯村氏と福村氏がメジャーデビューの夢に区切りをつけ、在阪のベンチャー企業で働いていた時代にさかのぼる。「ふたりで仕事探しをしていたとき、コールセンターの立ち上げスタッフ募集のチラシを見て、『これ、いいんちゃう?』という軽いノリで一緒に勤めることにしました」(福村氏)

 入社後、2〜3ヵ月でふたりはメンバーを管理するマネジメント職につく。福村氏はコールセンターから本社勤務に異動し、人事制度の策定など組織をまとめるヘッドクォーターの仕事もまかされるように。順調なスタート、と言えるだろう。仕事に慣れ、会社に慣れて、一定の裁量をまかされる。そうして多くの人は、夢や理想を棚の奥にしまい、「これも悪くないな」と現実にかしずくようになる。だが、ふたりは違った。
「仕事ができるようになっていくと、『これはおかしいな』『こうしたほうが、もっと売れるのに』と現状に満足できなくなっていきました」(福村氏)

「結局、まかされていたのは会社がつくった枠の範囲なんだということに気がつきました。だったら、おかしな現実を変革し、理想の環境をつくるためには、自分たちで起業するしかない。そう確信したんです」(磯村氏)

 それがどれほど険しい選択だったのか。起業直後から痛いほど思い知らされることになる。

闇のなかの光

 磯村氏と福村氏は「自分にないものを補ってくれるパートナー」だと、おたがいを認め合っている。だから起業にあたって「誰とやるか」は最初から決まっていた。しかし「なにをやるか」は、白紙だった。なにができるのか、なにをやるべきか―。

 当時の仕事場は、敷金・礼金なし、家賃4万5000円の大阪市大国町の狭いワンルームマンションの一室。そんな場所で、ふたりは苦しい試行錯誤を続けた。

「日本は平和な自由社会。チャンスはいくらでも転がっている。そう思っていました。でも起業して、そうではないことを身をもって知りました。いざ挑戦すると潰される、すごくチャンスのない社会だった」(磯村氏)

 転機は突然、やってきた。親しくしている会社から「タブレット端末で営業資料をつくりたい。システムを開発してくれないか」。こんな注文が舞い込んだのだ。だが、システム開発のノウハウはない。それでもこのチャンスに必死で食らいついた。

「お金がなかったのでタブレットなんて見たことも触ったこともなかった。それで、まず家電量販店に行ってタブレットの実機を確かめ、商品パンフレット集めをし、次に書店でプログラミングの指南書を買いました。アウトソースする資金はないので、独学でプログラミングをマスターし、自分たちでどうにかするしかありません。完成させなかったら死んでしまう。そんな想いでした」(磯村氏)

 幸い「オタク気質の磯村には素養があった」(福村氏)。しかし完成のメドがつきかけた頃、先方の会社の事情でこの案件は立ち消えとなる。またも消えたチャンス。ふつうは肩を落とすところだが、違った。

「システム開発の技術という〝武器〞を身につけられたことに高揚しました。それまではコールセンターなどで〝誰かがつくったものを売る〞ことしかできなかった。それが〝売れるモノをつくる〞側に回れるようになったのですから」(磯村氏)

〝できること〞が広がり、視野が拡大すると〝なにをすべきか〞が具体的に見えてきた。「コールセンターで働いていたときに感じていた不便さ。いまの自分たちならそれを解消できるシステムをつくれると確信しました」(福村氏)

「当時の架電システムは、いかにも働く現場を知らない技術者がつくった使い勝手の悪いもので、コストも高かった。だから、現場で働く人たちが望んでいるシステムを低コストで提供すれば喜んでもらえるはず。そう考えたんです」(磯村氏)

 同社がリリースした低コストのコールセンターシステムは〝価格破壊〞の旋風を起こすとともに、使い勝手のよさから多くの顧客企業から支持された。それは根っからの〝技術屋〞ではないからこそ。「もてる技術でなにができるか」といったプロダクトアウトの思考回路がなく、「現場で望まれていることはなにか」というユーザー目線のマーケットインの発想で「やるべきこと」を模索していたふたりだから、なしえたことかもしれない。

 これが転換点となり同社は中小・ベンチャー企業に特化した数々のパッケージシステムを世に送り出す。どれもが大きな支持を集め、顧客企業の業種はBtoCからBtoBへと広がるとともに、さまざま業界に精通するようになった。また、販売はアライアンスを組んだ信用できる代理店にまかせることでシーンライブは開発に特化。独自の思想にもとづいた「モノづくり」に集中する体制を整え、ITベンチャーとして急成長を遂げてきた。

そして、地平の先へ

 低価格で中小・ベンチャー企業の働く現場に想いを寄せたシステムを提供する―。「Synchro」が受け継いでいるシーンライブの想いは、こうした悪戦苦闘の歴史から生まれた。

「当社が開発してきたシステムに搭載した機能をすべて『Synchro』に盛り込みました。これさえあれば、すべて完結する。ほかのシステムを付け足さなくても済む。そんな理想の環境を中小・ベンチャー企業に提供したいんです」(磯村氏)

  同社が目指しているのは「世界一、有名な会社になること」だ。それも売上や規模の拡大を通じて知名度をあげようというのではない。

「世界中のだれもが使えるインフラを提供し、『シーンライブのおかげでチャンスをつかむことができた』と言われるようになりたい」(福村氏)

「挑戦の熱い想いをもつ日本のすべての中小・ベンチャー企業は同志・仲間だと勝手に思っています。現実を変革し、チャンスに満ち溢れた社会をつくり、仲間である中小・ベンチャー企業の成長に、世界でいちばん貢献できる会社になりたい。それが私たちの夢であり、目標です」(磯村氏)

磯村 亮典(いそむら あきのり)プロフィール

1987年、兵庫県生まれ。2008年に某通信系ベンチャーに入社し、テレマーケティング部門のマネジャーに就任、頭角を現す。2010年に営業組織としてScene Liveを設立し、代表取締役に就任。2011年にIT事業に転換とともに株式会社化する。これまでに営業支援型コールシステム「List Navigator」、クラウド電話「labbitPhone」、美容室・サロン・クリニックの予約・顧客・業務管理システム「Bsmart」をリリース。多くの顧客企業から支持を集め、Scene Liveを急成長に導く。

株式会社Scene Live

設立 2011年4月
資本金 300万円
従業員数 10名
事業内容 業務効率化アプリケーション等の製品開発、運用、企業向けホームページの制作又は改修、IP電話ソリューションシステム開発、WEBマーケティング、その他コンピュータシステム関連事業
URL http://scene-live.com/
お問い合わせ電話番号 06-7177-0220(受付時間 平日 12:00 ~ 21:00)
お問い合わせメールアドレス info@scene-live.com

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