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株式会社リバイブル 代表取締役社長 尾形 優

注目のベトナム不動産投資で勝機をつかめ

事業の将来不安や相続、資産承継を見据え、効果的な資産運用を模索している経営者は多い。株式や金融商品など運用手法は数あるが、なかでも実物資産という安心感から、収益用不動産の人気は底堅い。しかし昨今、物件価格の上昇などにより利回りは低下。インカムゲインを得るのは難しくなりつつある。こうした国内不動産投資市場の停滞と一線を画すフィールドとして、注目を集めているのがベトナムである。ベトナム不動産投資の最新動向を紹介する。

※下記は経営者通信40号(2016年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

価格高騰が続く国内物件 高い利回りにも陰り

 今年6月8日、不動産投資サイト『楽待』が発表したひとつの調査結果が業界をかけめぐった。最新となる5月の集計によると、全国の投資用一棟マンション(新規物件)の表面利回り(※)が過去最低を更新したというのだ。表面利回り低下の傾向は、一棟マンションに限らず、一棟アパートや区分マンションも同様だという。

 この動きがいま、投資家心理に影響をおよぼしている。ある不動産仲介会社社長はこう指摘する。「利回り低下の背景には、昨今の物件価格の高騰があります。マイナス金利の影響もあり、人気が高い都心部の物件に投資資金が流れ込んだ結果でしょう。一方で、賃料はそこまで急上昇していない。このギャップが利回りを低下させているのです。ここにきて投資家のあいだでは、新たな投資先を求める声が日増しに強まっています」。

 そうしたなか、注目が集まっているのが、高い利回りが期待できるベトナム不動産だという。

※表面利回り: 想定年間収入(税込)÷物件購入価格(税込)×100

富裕・中間層は3倍に拡大 底堅いマンション実需を喚起

 近年の新興国ブーム、さらにはチャイナ・プラスワン戦略を追い風に、力強い成長力を発揮しているベトナム。日本との良好な政治関係もあり、これまでも日本の一部投資家からの熱い視線を引き付けてきた。そこに昨年7月、ひとつの動きがベトナム投資への機運をさらに盛り上げた。外国人の不動産購入を規制してきた土地法の改正だ。

 しかも、需要はさらに増加が見込まれる。ひとり当たりGDPは過去5年で40%を超える急成長。20代以下が全体の半数を占める人口構成比もあって、将来のマンション購買層となりえる中間層・富裕層は着実に拡大している。米国系調査機関の予測によると、2020年にはベトナムの中間層・富裕層は全人口の3分の1にあたる3300万人。現在の3倍近くにまで拡大するとの試算だ。マンションの底堅い実需が育ちつつあり、これが日本からの不動産投資の呼び水となっているのだ。

高水準の供給が続く一方で法運用や為替変動のリスクも

 新興国ブームで過熱したベトナム不動産市場は2011年にバブルが崩壊。市場が一気に冷え込んだ過去がある。だが、その影響はいまや完全に払しょくされた観がある。中間層・富裕層の約半数が集中しているハノイとホーチミンの2大都市ではここ数年、高水準のマンション供給が続いている。

 とくに2020年に同国初の地下鉄1号線の開通を控えているホーチミン市の市況回復ぶりが目を引く。英国系不動産仲介大手・CBREのレポートによると、同市の2015年新築分譲マンション供給戸数は、前年の実に2.2倍にあたる約4万1800戸を記録。平均販売価格は4.4%、高級マンションにいたっては10~15%上昇している。2016年も供給戸数は8%増大するとの見通し。こうした情勢を受け、ベトナム事情に詳しいある日系不動産デベロッパー幹部は、「ベトナム政府が法制度や金融機関による融資体制を整備しようと乗り出しています。ようやく、まともな投資対象としてみることができるようになったといえます」と、ベトナム不動産の魅力を語っている。

 もっとも、海外投資にリスクはつきもの。現在は為替安定化策の結果、通貨は安定しているとはいえ、為替変動リスクはある。外貨持ち出しなど各種規制も残る。前出デベロッパー幹部も、「法律運用でも日本とは異なる事情もある。安易な投資は火傷を負いかねない」と指摘する。

 そこで次ページから、ベトナム不動産投資を成功させる方法について専門家に聞いてみた。

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