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武蔵コーポレーション株式会社 代表取締役 大谷 義武

収益物件の活用で 会社と個人のお金を未来に残せ

事業が好調でも、つねに将来に不安を抱える経営者は多い。また、たとえ苦労して利益を出しても高額な課税が待ちかまえている。そこで必要なのが、効果的な資産の運用だ。武蔵コーポレーション代表の大谷氏は、「収益物件こそ経営者の資産運用に適している」と強調する。約10年にわたって収益物件による資産運用のサポートを行ってきた同氏に、独自のノウハウを聞いた。

※下記は経営者通信36号(2015年7月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

株や投資信託より資産運用が行いやすい

―中小・ベンチャー企業の経営者が所得税・相続税の税率アップや環境の変化に備える手段として、収益物件の運用が適している理由を教えてください。

 大きく3つの理由があります。1つ目は、物件購入のための資金を銀行から借り入れることができる点。極端な話、自己資金をいっさい持ち出さなくても取得できるのです。原則的に銀行は株式購入や投資信託を行うための資金を貸してはくれませんから、ココがほかの金融商品と大きく異なるところです。

 2つ目は、利益をある程度コントロールできる点。価格変動がほかの金融商品に比べて穏やかであり、ポイントさえ押さえれば、損失の危険性を最小限にとどめることができます。

 ただし、家賃収入が得られなくなるというリスクは存在します。事件や天災が起こるリスクはコントロールできませんが、少なくともきちんと入居者が入る物件を見極めて取得する必要があるというのが前提ですね。

―3つ目はなんでしょう。

 収益物件を副業として考えた場合、他人にまかせた運用が可能な点です。たとえば副業で飲食店を経営した場合、人件費がかかるうえに膨大な時間がかかります。その点、不動産投資はすべてをアウトソースできます。忙しい経営者は本業に専念できるというわけです。

あまり知られていない 節税ツールとしての効果

―収益物件の運用で、どのような効果が見込めるでしょう。

 これに関しては、およそ4つの効果が見込めます。まずは家賃収入から得られる副収入。そして、毎月の賃料収入から元金を返済していくことで、イザというときに物件を売却した際、手元に残る現金を増やすことが可能。つまり、元金の返済が「貯蓄」としての側面をもつのです。

 さらに、収益物件を取得した際には、団体信用生命保険をかけることができます。一般的には1億円が上限ですが、金融機関によっては3億円までかけることが可能。経営者にもしものことがあってもローンが残らず、家族や会社に収益物件を遺せるのです。

―4つ目はなんですか。

 節税ツールとして活用することができます。具体的には個人税・法人税などの「フローの税金」と、相続税といった「ストックの税金」の2つに対して有効に機能させることができます。じつは、この節税ツールとして有効であるということは世間にあまり知られていないのです。

 そもそも日本は海外と比べて、所得税や相続税などの税負担が大きいという現状があります。今年の1月に個人の所得税の最高税率が50%から55%に、2億円超・3億円以下の相続財産に対する税率が40%から50%に、6億円超の相続財産に対しては50%から55%に引き上げられたのは、まだ記憶に新しい話です。そうしたなかで、キャッシュフローを得つつ、節税効果も期待できる収益物件は非常に有効な資産運用となりえるのです。

キャッシュフローは黒字でも 赤字として計上できる

―どのように運営すれば、節税ツールとなるのでしょう。

 では、フローの税金である、個人税・法人税の節税対策のシミュレーションから説明していきましょう。

 細かい話になりますが、たとえば年間所得が2000万円の経営者が物件価格1億円(土地5000万円、建物5000万円、借り入れ金利2%)を全額借り入れ取得した場合。1000万円の賃料収入から経費200万円と元利金500万円を差し引いて、税引き前のキャッシュフローは年300万円のプラスになったとします。

 しかし、会計上は建物価格5000万円を4年間で減価償却すれば、1年あたりの償却額は250万円です。ちなみに土地は、減価償却ができません。元利金返済のうち元金は経費に計算されないので、賃料収入1000万円から借り入れ金利200万円(1億円×0.02)、経費200万円、償却額1250万円を引くと、損益計算書では650万円のマイナスになります。

―キャッシュフローは黒字でも、会計上は赤字になるのですね。

 そうです。この650万円の赤字を法人はもとより個人でも、ほかの所得と損益通算できるのが大きなメリットなのです。所得2000万円から650万円を損益通算すれば、会計上の黒字額は1350万円に減り、そのぶん所得にかかる税金が安くなるのです。

 この赤字は減価償却できなくなるまでの4年間、継続して計上できます。

―ストックの税金である相続税の対策はどのようにすればいいでしょう。

 所有している資産評価額を下げるツールとして、収益物件を活用すればいいのです。個人で活用すれば相続税の圧縮、法人の場合は自社株の評価減が可能になります。ストックの税金対策は、比較的説明が容易です。

 これは、実際に当社で取り扱った事例ですが、東京都心部にある時価3億円の収益物件の評価額は1億5000万円でした。つまり、3億円の現金を収益物件に換えるだけで、相続財産が1億5000万円減額するのです。借り入れで取得しても効果は同じです。

 収益物件のいいところは、借り入れの返済を賃料で支払える点。借り入れ金が返せなければ、物件は差し押さえられますが、それを賃料で防ぎながら資産を守ることができるのです。

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