―SEOの最新動向を教えてください。
鳥居本:検索結果のランキングが急に変動する事例が激増しています。「パンダアップデート」や「ペンギンアップデート」と呼ばれるGoogleのたび重なる検索アルゴリズムの変更が原因です。安定的に上位表示されていたサイトが、突然100位以下に急降下したケースもあります。
―どんなケースで順位が落ちるのですか。
児島:もっとも多いのは〝過剰SEO〟。サイトの文章に特定のキーワードを過剰に詰めこんだり、短期間に大量の外部リンクを張るなど、不自然な施策をしたSEOのことです。不自然な手法を見抜くようにアルゴリズムが変更された結果、こうしたサイトは上位表示されなくなりました。それどころか、ペナルティとして検索結果が表示されないことさえあるのです。鳥居本:次に多いのが〝重複コンテンツ〟です。Googleは、同じようなコンテンツを掲載しているサイトは上位表示されにくい仕様へとアルゴリズムを変更しています。このため、他サイトのコンテンツをそのまま使っているサイトはもちろん、他サイトのコンテンツを数多く引用するサイトの順位が急降下した例も出てきています。
―そのようなリスクを軽減するには、どうすればいいのでしょう。
児島:まずは、過剰SEOと判断されるような短期間で急激な施策を避けるべきです。そのうえで、ユーザーに有益なオリジナルのコンテンツを掲載。つまり、SEOにはある程度の時間とコストがかかるわけです。もちろん、早く成果を出して機会損失を防ぎたいという企業も多いでしょう。その場合は、SEOと並行してリスティング広告を活用します。
―高い成果をあげた具体例を教えてください。
鳥居本:たとえば、ある通販サイトでは約200のキーワードをすべて3位以内に表示させることに成功しました。(注1)ROASは1000%。あらかじめ約1万のキーワードでリスティング広告を数日間出稿。効果的なキーワードを選定したうえでSEOを行ったからです。
(注1)ROAS:広告の費用対効果を表す指標のひとつ。広告費用1円あたりに対して得られた売上金額を意味する。売上高を投じた広告費用で割って算出。
―Webマーケティングに悩んでいる経営者にアドバイスをお願いします。
児島:サイト制作からSEOを含むプロモーションまでを一気通貫で行うべきです。あくまでSEOはWeb戦略のひとつの手段。それだけに頼っていてはダメです。たとえば、いくらSEOで上位表示されても、(注2)コンバージョン率の低いサイトでは売上アップにつながりません。当社がコンサルティングした案件では、サイトの構成から見直し、ボタンの色や配置、文章を変えただけで、コンバージョン率が3倍になった例があります。SEOと同時に、こうした改善も行うべきでしょう。鳥居本:Webマーケティング全般に精通する専門家に相談してほしい。現状の課題と目標を共有し、長期的な戦略を立てる必要があるからです。 当社はSEOのエキスパートだけでなく、リスティング広告運用の認定資格を持ったコンサルタントや、ランディングページの制作・解析を行うプロが在籍。Web戦略にかかわるサービスをワンストップで提供できます。だから、時間とコストを最小におさえ、効果を最大化できるのです。今後も顧客満足と最高の成果を追求していきます。
(注2)コンバージョン:商用目的のWebサイト上で獲得できる最終的な成果のこと。