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株式会社ジャパネットたかた  代表取締役 髙田 明

ジャパネットたかた流「身の丈経営」

長崎県佐世保市に本社を置きながら、年商1500億円を稼ぎ出す「ジャパネットたかた」。同社の強みのひとつは、自前主義体制だ。佐世保市の本社に自社スタジオを完備。自社スタッフだけで全番組を制作できる体制を整えている。さらにこの自前主義に加え、テレビ、ラジオ、インターネット、カタログのメディアミックスの販売戦略を展開。これらの戦略が奏功し、2009年には過去最高の売上・利益を達成させた。今回は髙田明氏に「ジャパネットたかた流の経営術」を聞いた。

※下記は経営者通信9号(2010年11月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―御社は1986年に長崎県佐世保市の小さなカメラ店としてスタートし、現在では国内トップクラスの総合通販企業へと成長しました。成長の秘訣は何だと思いますか。

髙田:身の丈に合った経営をすることだと思います。これは女房と2人でカメラ店を経営していた25年前から、ずっと変わりません。決して無理をしない。背伸びをしない。自分たちのペースを守って、着実な成長を心がけてきました。やはり無理に背伸びをすると、急成長の歪みが生じてしまうんです。サービスの質が低下し、お客さまにご迷惑をおかけしてしまう。これでは本末転倒です。それだけは絶対にしたくありませんでした。

―「身の丈に合った経営をする」というのは、具体的にはどういうことですか。

髙田:たとえば、当社は無理に株式上場を目指していません。よく「御社は上場しないのですか?」と聞かれるのですが、無理に上場するつもりは全くありません。もし上場したら、当然のことですが、株主から短期間で高い成果を出すことを求められます。そんな自社に分不相応の要求に応え続けていたら、あとでお客さまにしわ寄せが来てしまいます。  また、当社は創業以来、あえて売上目標を掲げてきませんでした。これも同じ理由です。高い売上目標を掲げ、社員に厳しいノルマを課せば、社内に歪みが生まれてしまいます。それがお客さまに悪影響を及ぼしてしまうと思うのです。

―売上のノルマも課さずに、社員は本気で働くのでしょうか。

髙田:ええ。売上のノルマを課さずに、社員の本気度を高める方法があるんです。それは、自社の理念やお客さまに対する思いを情熱的に語り続けること。そうすれば、私の熱い想いが伝播して、社員の本気度が高まるんです。

―社長が熱く語れば、社員は変わるものなのですか。

髙田:ええ。ただ、実際のところ、社員の本気度を高めるのは簡単ではありません。ですから、私のメッセージを伝える場をなるべく多く設けています。社員の年代別会議、全社会議、クレド...。様々な手段を使って、社員の本気度を高めています。もちろん社員がすぐに変わるとは思っていません。少しずつ変わっていけばいい。これは「私と社員との我慢比べだ」くらいに思っています。

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