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著名経営者の経営者インタビュー

株式会社ドリームインキュベータ 代表取締役会長 堀 紘一

日本的経営に自信を持ちアジア市場を目指せ

※下記は経営者通信20号(2012年8月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―ところで、堀さんは多くの経営者を見てきたと思いますが、成功する経営者の条件は何でしょうか?

堀:条件のひとつは「事実を語る」こと。事実には何よりも迫力があり、他人も耳を傾けます。しかし、たいした経験もないのに、すぐに哲学をしゃべりたがる経営者が多いですね。たとえば、松下幸之助が実績も何もない20歳の時に哲学を披瀝していたとしても、誰も耳を貸さなかったでしょう。功成り名を遂げた経営者が哲学を話すから、皆が聞きたいと思うのです。しかし、事実を語るというのも、案外難しいものです。漫然と事象を眺めているだけでは、語るべき事実は見つかりません。語るべき事実を見つけるためには、現場を徹底的に観察すること。磨かれた観察力で現場を見れば、新しい何かを感じることができ、新しい価値が創出できるはずです。次に必要なのは、「相手に対する愛」。従来は逆境を味わった人がハングリー精神を発揮し、ワンマン経営で成功するケースが多かった。ですが、これからは人間的な愛を知り、社員を大切に扱う経営者の方が成功するでしょう。そういう意味では、これからは人間的な愛を持っている親御さんに育てられた人の方が成功する確率が高いと思います。

―これからは誠実さと思いやりが、経営者に求められる重要な資質となるのですね。

堀:そうです。最後に、もっとも大事なのは「目」ですね。目は体の中で唯一、大脳皮質が露出している部分なのです。だから、目は絶対に嘘をつけません。今まで多くの経営者と会いましたが、目をそらす人、目つきのおかしい人は、短期的な成功を収めても、最後は転落していきましたね。

たとえば、村上ファンドの村上世彰君。通商産業省の役人だった頃から彼のことを知っていたのですが、当時から彼の目つきが気になって仕方がありませんでした。顔面神経痛ではないのですが、目がカチャカチャしているというかね、落ち着きがなかった。ライブドアのホリエモンもそうでした。彼の場合は、不自然に目をそらす。目の病気かと疑ったほどです。

目をそらす人というのは、何かやましいことがある。だから村上君とも堀江君とも付き合いませんでした。私は最終的に、経営者を目で判断します。

―欧州債務危機の拡大など、不透明な経済環境が続いています。このような時代に経営者が指針にすべきことはありますか。

堀:リーマン・ショック以前は「ウォール街の時価総額最大主義こそが世界の正義」とされていました。アメリカ型資本主義の考え方に立てば「株式時価総額が大きいほど、その会社が立派で成功している」と評価されるからです。しかし、私はそう思わない。時価総額なんて株価が高くなれば同時に高くなるわけで、企業の実力を映す鏡なんかではなく、単なる人気投票に過ぎません。

4項目あるDIの社是(右参照)の第1項は「人々の役に立つ」という言葉です。企業の根幹的な存在意義は時価総額ではなく、社会に役立っているかどうかに尽きます。これはきれいごとではありません。社会に役立っている会社なら必ず社会の支持を得ますから、長い目で見れば儲かるに決まっています。

「人々の役に立つ」という考え方は、日本の経営者だけではなく、中国やベトナムなど、アジアの経営者などと話していても共感されます。日本人は今まで、あまりにも欧米流にかぶれていたというか、盲目的に信じすぎていました。これからは自分の頭で考えて、自分が正しいと信じることを貫くべきです

堀 紘一(ほり こういち)プロフィール

1945年、兵庫県生まれ。1966年、メリーランド州立大学に留学、1969年に東京大学法学部を卒業後、株式会社読売新聞社を経て、1973年から三菱商事株式会社に勤務。1980年にはハーバード大学経営大学院の経営学修士(MBA with HighDistinction)を取得。1981年から19年にわたり株式会社ボストンコンサルティンググループに勤務。1989年から2000年5月まで日本法人の代表取締役社長を務める。同年6月より最高顧問に就任。2000年4月にベンチャー企業の支援とコンサルティングを行う株式会社ドリームインキュベータを設立し、代表取締役社長に就任。同社は2002年5月に東証マザーズ、2005年9月に東証一部に上場した。現在は同社の代表取締役会長。著書多数。最新刊に『「もう一度会いたい」と思われる人になれ!』(PHP文庫)、『「正しい失敗」の法則』( PHPビジネス選書)。

株式会社ドリームインキュベータ

設立 2000年4月
資本金 46億1,500円万(連結、2012年3月期現在)
売上高 65億2,600万円(同上)
従業員数 199名(連結役職員数)
事業内容 大手企業や政府の産業政策立案などに対する「戦略コンサルティング」、ベンチャー事業に投資・育成する「ベンチャー支援」
URL http://www.dreamincubator.co.jp/

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