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株式会社アスリートプランニング 代表取締役 山崎 秀人

ターゲットとなる学生と信頼関係を築きピンポイントで直接アプローチせよ

体育会学生に限定した採用支援ビジネスを展開し、大きな支持を集めるアスリートプランニング。同社代表の山崎秀人氏は、1991年に日本初となる体育会学生限定の採用企画を手がけたパイオニアとして、数多くの企業と体育会学生のマッチングを実現。近年のグローバル採用のニーズを受け、2012年には外国人学生の採用支援もスタートした。採用支援ビジネスのプロである山崎氏に、新卒採用のトレンドや企業と学生のマッチング手法などを聞いてみた。

※下記は経営者通信20号(2012年8月号)から抜粋し、記事は取材時のものです。

―企業の採用基準や学生の質など、新卒採用を取り巻く環境は多様化しています。近年の動向や実態を教えてください。

山崎:90年代以前は、能力の低い学生でも自分の“落としどころ”を見つけらる就職環境がありました。しかし、最近は大手企業だけでなく中小やベンチャー企業にも、自社に合った優秀な学生を求める傾向が強まっています。世の中では買い手市場と言われるものの、実際にはどの企業も能力のある学生だけを狙っていて、結局は売り手市場になっている。その恩恵にあずかるのは一部の優秀な学生と大手の人気企業だけなんです。

 このように、売り手・買い手の市場が混在する就職環境では、人気ランキング上位の大手企業に優秀な学生が集まり、他の大多数の企業は売り手の被害を受けているのが実情。若者の安定志向が高まる中、大手企業への一極集中化と就職環境の二極化はますます加速しています。

―経団連の倫理憲章の見直しで、2013年度の新卒採用より就職活動の開始時期が「大学3年の10月」から「12月」に変更されました。影響は見られますか。

山崎:就職活動の早期過熱を是正する目的で見直された倫理憲章ですが、短期化元年となる現4年生の多くには試練となってしまったようです。活動期間が実質2ヵ月短くなり、「事前の業界研究や企業研究が間に合わない」という声があちこちで聞かれます。

 また、大手企業の多くが年明けに説明会などを行うため、就活のスケジュールが過密化。エントリーから面接までの期間が短く、第2・第3志望の企業が決められなかった学生も多いようです。当然ながら、内定辞退やミスマッチの増加は避けられず、中小企業にとって大きなリスクとなっている。倫理憲章の見直しは、結果的に大手偏重をさらに助長させたと言えるでしょう。

―新卒採用を取り巻く環境には、多くの課題が残されているようですね。これらの課題を解決するためには、企業にどのような取り組みが求められますか。

山崎:重要なのは、社会人の目線を持たせることと、学生と企業の目線を合致させること。そのためには、従来のプル型の応募スタイル(エントリーを待つ受け身のスタイル)から、プッシュ型のリーチ採用へ転換する必要があります。つまり、自らターゲットの学生に直接アプローチして、ベクトルが向き合うようにコントロールするのです。

 今の時代、就職サイトに情報を載せるだけで、学生に志望の動機づけを促すのは難しくなっています。メジャーな就職サイトには8000社近くの企業情報が載っていますが、どれを見ても「風通しがいい職場」とか「クラブ活動が盛ん」とか、同じようなフレーズばかり。そんなことをアピールしても、学生に伝わらなくなってきています。

―SNSなどを活用したソーシャルリクルーティングも注目されていますね。

山崎:SNSは便利なツールですが、多くの企業はあたりさわりのない情報しか発信していないように思います。不特定多数に向けた上辺の対応なので、学生もどこまで歩み寄っていいのかわからない。結局、SNSは単なるツールにすぎず、それですべてが解決できるわけではありません。

 そこで注目されるのが、企業と学生の間に立つメンター(相談者)の活用です。この第三者的な人間が学生と直接コンタクトし、その学生に合った企業情報や就活のノウハウを提供するのです。就職、結婚、不動産の購入など、人生で重要な決断をする際は、客観的にアドバイスしてくれる相談者が欲しいもの。メンターが学生と直接会って就職のアドバイスをすることで、互いの信頼関係を深めながら、強い動機づけができます。

 また、フェイスtoフェイスで向き合うことにより、コミュニケーションの緩急・強弱がとりやすく、より的確なマッチングが可能になるでしょう。

アスリートプランニングの優秀な学生と企業とのマッチング方法とは

―厳選採用の傾向が進む中、体育会学生を求める企業が増えているそうですね。その理由はどこにあるのでしょうか。

山崎:4年間の部活動で培った体育会学生としての資質が、企業の求める要件に合致しているからです。体育会学生は部の運営活動を通して、目標達成、決断・判断、耐ストレス、チームワーク、リーダーシップ、マネジメントなどの能力を身に付けています。また、上下関係の組織体験もあり、先輩や後輩とのネットワークもあります。

 実際に企業の人事担当者にヒアリングしたところ、複数の理由から体育会学生への期待が高まっています。事実、体育会に所属する学生が全学生の8%にすぎないにもかかわらず、大手企業の中には新卒社員の2~3割を体育会出身者が占めているケースもありますね。

―体育会学生は中小企業やベンチャー企業にも合うのでしょうか。

山崎:むしろ、規模の小さい企業ほど必要でしょうね。ハードワークなベンチャーはタフじゃないと務まりませんし、自ら高い目標を掲げてチャレンジするような人材が求められます。これらの条件は、体育会学生に当てはまります。実際に当社が展開する体育会学生向けの就職イベントや完全成果報酬の「体育会新卒紹介」は、中小企業やベンチャー企業にも多数導入されています。

―ところで、御社は年間8000人の体育会学生と直接面談し、個人の志向などもデータベース化しているそうですね。どうやって優秀な学生を集め、企業とのマッチングをはかっているのですか。

山崎:当社は15年以上前から、体育会学生と企業を結ぶ採用支援ビジネスを手がけ、「ヒトメディア」とも言うべき、信頼関係の深いネットワークを築いてきました。現在、全国400大学に担当スタッフを置き、4000団体以上の体育会とコンタクトしています。一つひとつの部室を訪問し、練習メニューや活動スケジュール、部のキーマンや他大学とのパイプなどまで確認しています。

 また、一人ひとりの体育会学生と直接顔を合わせ、学生の顔と名前、タイプ、志向などをプロファイリング。本人の志望内容にマッチした企業情報を提供するほか、就活のプロ・メンターとして様々なアドバイスを行っています。この「顔の見えるネットワーク」と信頼関係があるからこそ、企業と学生のマッチングが容易となり、セカンドオピニオンとして志望の動機を促すことが可能になるのです。

 就職サイトで会社の情報を見るより、就活のプロから「会社説明会ではここをチェックするんだ」と言われる方が、動機づけは強い。重要なのは情報の量ではなく、いかにしてアクティブな学生との関係性を築くかです。

アスリートプランニングの外国人採用において気をつけるべき点とは

―最近は外国人学生の新卒採用も増えています。なぜ注目が集まっているのでしょうか。

山崎:冒頭でも触れましたが、日本の人材獲得競争はますます激化し、採用市場は混沌を極めています。内定に焦る学生、業界研究不足、内定辞退、ミスマッチの増加……そんな時代背景と少子化を見据え、優秀な人材を海外に求める企業が増えています。国内採用が厳しさを増す一方、優秀な人材を確保しやすいグローバル採用は、今後さらに広まっていくでしょう。

 この流れを受けて、当社でも2012年から中国・韓国の学生を対象にした採用支援をスタートさせました(右図参照)。相対的に中国や韓国は、グローバルな人材としての「語学力・日本への適応力・成長意欲」を兼ね備えた学生が多いと感じます。何よりも、彼らは日本の学生よりはるかに勉強している。中学入学前から熾烈な受験戦争が始まっているので、小学生でも朝9時から夜9時まで勉強しています。

 ちなみに、いま日本では毎年100万人ほどの子どもが生まれ、その半数の約50万人が大学に進学します。一方、中国では毎年3300万人が生まれ、760万人が進学。さらにトップ大学の競争率は日本の25.5倍と厳しい環境で揉まれているので、一人ひとりのレベルが高いんです。事実、中国人の新卒を採用した企業からは「成長意欲や競争心が高く、とにかく優秀」、「日本人の学生とは目の色が違う」などの声が寄せられています。

―外国人採用において気をつけるべき点はありますか。

山崎:まずは相手国の文化や国民性を理解した上で、会社のビジョンを発信すること。そして、精度の高いスクリーニングで本当に優秀な人材にアプローチすることが重要ですね。当社も現地の大学やコーディネーターと提携しながら、現地でのマッチングイベントなどを実施し、より密な学生ネットワークを広げていきたいと考えています。

―今後の採用マーケットは、どのように変化していくのでしょうか。

山崎:就職環境の二極化と厳選採用が進む中、多種多様なピンポイント採用が主軸になると思います。それにともない、今後は求人者(企業・職種)のカテゴリーではなく、求職者(学生)をどのようにカテゴリー化し、ネットワークを広げていくかが重要となるでしょう。

 たとえば、当社が支援している「体育会学生」、「外国人学生」というカテゴリーもそうです。同様に、大学選抜や学科選抜など、ピンポイントにターゲットを絞り込めば、よりマッチング精度の高いオーダーメイドのサービスも可能。ですから、企業側も多数のエントリーから絞り込む採用スタイルを見直し、絞られたカテゴリーに目を向けていく必要があると思います。

山崎 秀人(やまざき ひでと)プロフィール

1969年、東京都生まれ。1991年、大学在学中に日本初の体育会支援事業を立ち上げる。1997年に株式会社アスリートプランニングを設立し、代表取締役に就任。体育会学生に特化した就職・採用支援事業をメインに、総合的な就職・採用支援事業も手がける。さらに2012年、中国・韓国の学生を対象にした就職・採用支援事業をスタートさせる。

株式会社アスリートプランニング

設立 1997年2月
資本金 2,600万円
売上高 4億5,000万円
従業員数 38名
事業内容 体育会学生採用メディア事業、体育会学生紹介事業、体育会プロモーション事業、採用アウトソーシング事業、外国人学生採用事業
URL http://www.athlete-p.co.jp/
お問い合わせ電話番号 03-5937-8460(受付時間 月~金 9:00~18:00)

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